Google Chromeチームは5月14日(米国時間)、「Chromium Blog: Protecting against resource-heavy ads in Chrome」において、Chromeに広告が消費するCPUとリソースおよびネットワークデータに上限を設ける機能を追加したと伝えた。消費リソースの上限を超えた広告は次のようにエラーページに差し替えられ、広告が消費したリソースが多すぎたことがユーザーに通知される。

  • リソースを使い尽くしてエラーページに差し替わった広告のサンプル - 資料: Google Chromeチーム提供

    リソースを使い尽くしてエラーページに差し替わった広告のサンプル - 資料: Google Chromeチーム

今のところ、上限は次の値に設定されている。現在、この上限に一致する広告は全体の0.3%とされている。今後ユーザの反応を見ながら調整を行い、2020年8月ごろを目処にGoogle Chromeに安定版に取り込まれる見通し。

リソース 上限
CPUリソース 任意の30秒間においてCPUの使用が15秒まで、または、CPU使用合計が60秒まで
ネットワークデータ 4MB
  • 重い広告とそうでない広告のリソース処理割合の違いおよびシェア比較 - 資料: Google Chromeチーム提供

    重い広告とそうでない広告のリソース処理割合の違いおよびシェア比較 - 資料: Google Chromeチーム

インターネット広告の中には仮想通貨マイニングなどを行い過度にユーザPCやスマートフォンのリソースを消費しているものがある。こうした広告はバッテリーの消費を早めるほか、ネットワークの飽和やデータ通信プランに対する予期せぬ消費を招く。Googleはこうした広告への対応に取り組んでおり、今回の広告に対する消費リソース上限の設定もそうした取り組みの一環とされている。