サーモフィッシャーサイエンティフィックは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を引き起こす新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を検出する検査試薬キットとして「TaqPath 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2) リアルタイムPCR検出キット」が2020年4月20日付で厚生労働省より薬事承認を取得したことを発表した。

同キットは、同社のPCR装置である「アプライドバイオシステムズ 7500 Fast Dx」および「アプライドバイオシステムズ QuantStudio 5 Dx」での使用に最適化されており、ウイルスの遺伝子変異の影響を軽減するために、新型コロナウイルスに特有なORF-1ab、SおよびN遺伝子上の各領域を3つ同時に認識しつつ、約1時間でリアルタイムPCRを完了することが可能だという。そのため同社では、今回の承認を受けて、患者の保護、医療従事者による迅速な治療、感染拡大の防止に役立つことが期待できるとコメントしており、今後の安定供給に取り組んでいくとしている。

なお、同キットは、すでに先行して3月13日(米国時間)付で米国食品医薬品局(FDA)の緊急使用許可(EUA)を取得しているほか、EU加盟国などにおける製品の流通・販売に必要な、体外診断用医薬品のCE-IVDマーキング(CE-IVD認証)も取得。カナダ、シンガポール、インド、オーストラリア、ニュージーランドでも指定された承認を取得済みだという。