インフォシスとPTCジャパンは5月15日、インフォシスのナレッジ主導型人工知能(AI)プラットフォーム「Infosys Nia」と、PTCのIoTプラットフォーム「ThingWorx」ならびにARプラットフォーム「Vuforia Studio」を組み合わせた次世代IoTソリューションの提供を国内向けに開始したことを発表した。

今回、提供されるIoTソリューションは、日本のものづくり産業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の促進を支援することを目的としたものとなっており、主に「製造業・自動車・ハイテク」、「エネルギー」、「建設」、「ヘルスケア」、「スマートシティ」、「小売り、流通・物流、倉庫」といった6つの業界をターゲットとしている。

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    PTCとインフォシスがターゲットとする6つの産業分野

具体的には、インフォシスの有する上流のコンサルティングから、下流の実際の導入支援に至るまでの各種ノウハウに加え、実際にIoTから得られたデータの収集、分析、そうした分析から得られた洞察や予測に対して自動化されたプロセス(RPA)の活用といった一連の流れに対して、ThingWorxやVuforiaなどを含め、それぞれのレイヤごとに応じたサービスやツールを顧客の必要に応じて提供するものとなる。そのため、すでにビッグデータ基盤を有していたり、AI部分のモジュールは有している、といった場合でも、それらと同ソリューションを連携させるといったことも可能だという。

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  • PTCとインフォシスの協業により提供されるソリューションイメージ

すでに製造業のみならず、エネルギーや建設業界でも商談が進んでいるとのことで、そうした人材が不足しつつある業界では、単なる設備に対する保守支援だけでなく、ごくまれに稼働させる設備を操作するためのトレーニングなどを、こういうソリューションを通じてAR/VRなどの活用なども含めて行うことで、効率的に行えるようになるのではないか、といった期待もあるとしている。

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  • 上流のコンサルティングからダッシュボード、RPA、ARなどのユーザーへの出力まで幅広く対応したソリューションの提供が可能と名r

なお、基本的にはコンサルティングなども含まれるため、インフォシスが中心となって商談は進められるが、PTCとしても、顧客とのやり取りの中で、今回のIoTソリューションの方が最適、という判断になれば、インフォシスを交えて進めていく、ということもあるとするほか、それぞれのターゲット業界ごとに、ニーズや必要とされるノウハウなども異なってくることから、インフォシスとPTCのパートナーシップのみで完結するのではなく、ほかの企業ともパートナーシップを図っていくことで、エコシステムを構築することで、IoTの普及を促進できればと両社では説明している。