Maxim Integratedは8月28日(米国時間)、ウェアラブル、電動自転車、電動工具、IoT製品などのリチウムイオン(Li-ion)バッテリ動作モバイル/ポータブル機器の動作時間を延長するシングルセル残量ゲージIC「MAX17262」ならびにシングルセル/マルチセル残量ゲージIC「MAX17263」の2製品を発表した。

2製品とも正確なバッテリ充電状態(SOC)データを提供することでユーザー体験を向上するものとなると同社では説明している。

MAX17262は、クラス最小レベルの5.2μAの自己消費電流を備えるとともに、電流検出機能を内蔵。一方のMAX17263は、8.2μAの自己消費電流を備え、3~12のLEDを駆動してバッテリやシステムの状態を示すことができるため、ディスプレイのない堅牢なアプリケーションでも活用が可能だ。

また2製品ともに、従来のクーロンカウントと新しい「ModelGauge m5 EZアルゴリズム」を組み合わせることで、バッテリの特性評価を必要とせずに高いバッテリSOC精度を実現することが可能。さらに、低自己消費電流によって長時間の機器スタンバイ時に電流の損失を防げるため、バッテリ寿命を延長できるほか、バッテリを使い果たすことなく可能な限り最高のシステム性能を実現するダイナミックパワー機能も備えている。

加えてMAX17262にはRSENSE電流抵抗が内蔵されているため、より大きいディスクリート部品を用いずにすむことから、基板設計の簡素化と小型化が可能となっている。

なお、MAX17262の実装は1.5mm×1.5mmのICサイズで、ディスクリートの検出抵抗と別の残量ゲージを使用する場合に比べてサイズが30%小型化。一方のMAX17263は3mm×3mmとなっている。価格は、1000個以上の単価がMAX17262で0.95ドル、MAX17263で1.49ドルとなっている。また、評価キットの価格は両製品とも60ドルとなっている。

  • 「MAX17262/MAX17263」

    Maximのバッテリ残量ゲージIC「MAX17262/MAX17263」