世界気象機関(WMO)が2017年の世界の平均気温は観測史上2番目に高かったと18日発表した。史上最高を記録した16年に次いでの高温で15年から3年連続の高温。米航空宇宙局(NASA)も昨年の高温データを発表した。WMOは「温室効果ガスの濃度上昇により気候変動が継続していることを明確に示している」と警告している。

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    図1 世界の平均気温の2017年の値が「1981年~2010年」平均値より高い地域が黄色や橙色で示されている(WMO提供)

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    図2 世界の平均気温の「2013年~17年」平均値が「1951年~80年」平均値より高い地域が黄色や橙色で示されている(NASA提供)

WMOは5つの観測データを統合、分析した。その結果、17年の平均気温は14.8度で、産業革命前と比べ1.1度上昇し,15年と同じレベルだったことが分かった。16年は1.2度上昇でこれが最高気温記録になっているが、WMOは同年の値が強いエルニーニョ現象の影響を受けた結果で17年には同現象は発生していない点を指摘。「エルニーニョがなかった年としては最高温だった」としている。

またNASAも独自の観測データを基に、17年の世界の平均気温は1951年から80年までの平均値と比べて0.9度高かった、と18日に発表している。

昨年の世界的な高温データについてWMOのターラス事務局長は「個々の年の世界平均気温ランキングよりも長期的な気温の傾向の方が重要だ。世界の気温は上昇傾向にある」と指摘している。温暖化防止の国際的枠組みのパリ協定は、今世紀後半に温室効果ガスの排出を実質ゼロにし、産業革命前からの気温上昇を2度未満、できれば1.5度に抑えることを目指している。今回の発表データは既に目標の半分以上温暖化が進行してしまったことを示している。

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