PSソリューションズは、CKD、エリクソン・ジャパンとの3社が協業して、AIにCPSを実装した農業向けIoTソリューション「e-kakashi」の第2世代サービスを開発することを発表した

農業向けIoTソリューション「e-kakashi」

「e-kakashi」は、PSソリューションズが提供する、栽培ナビゲーションを行う農業IoTソリューション。田畑などの圃場から、温湿度や日射量、土壌内の温度や水分量、環境情報や生育情報を収集し、そのデータは植物科学に基づいて構築された「ハイブリッドAI」で分析され、生育ステージごとに重要な生長要因・阻害要因を特定することで、今どんなリスクがあり、どう対処すべきか、最適な生育環境へナビゲートするもの。

今回、PSソリューションズは「e-kakashi」の持つAIを強化し、遠隔制御機能を追加する。さらに、エリクソンが開発した「IoT Accelerator」により通信機能および遠隔制御機能の強化と、CKDが開発した作動装置に接続することで栽培に必要な作業の遠隔制御と自動化を実現する。

その第一弾として、AIによる園芸施設(ビニールハウス)の環境制御をはじめ、液体肥料の混合・希釈・施肥や、水田・畑・温室での灌水(水やり)を遠隔制御により自動化するサービスを2018年に提供を開始する。

「e-kakashi」第2世代の開発における各社の役割は、PSソリューションズが「e-kakashi」の事業主体としてサービス提供を行う。農業情報工学、農学、植物科学、栽培の視点から独自のAIと栽培現場の融合領域の研究開発を担い、農業向けCPSサービスに同ソリューションを継続的に進化させるとしている。

また、CKDは、ファクトリーオートメーション分野で培った流体制御と自動化技術を活用し、施設園芸分野で作物の生育に最適な温度などの環境制御や、液体肥料の混合・希釈を遠隔から自動で行えるサービス機能を提供する。

エリクソン・ジャパンは、SaaSモデルの「IoT Accelerator」を提供することにより、「e-kakashi」向けにIoTプラットフォームサービスとモビリティー、デバイス・データマネジメント、分析、課金、セキュリティー、ポータルサイトなどの機能を始めとする業界最先端のIoTソリューションを継続的に提供していくということだ。

なお、10月11日~13日、幕張メッセにて開催されている「第4回 国際次世代農業EXPO」において、「e-kakashi」第2世代サービスのコンセプト展示を行う予定となっている。