ロームは8月21日、車載や産業機器など高電力が必要なセットの電流検出用途の高電力・超低抵抗シャント抵抗器「PSRシリーズ」に小型版となる「PSR100シリーズ」をラインアップしたと発表した。同シリーズはすでに2017年4月より月産15万個の体制で量産を開始している。

低抵抗領域でも比較的高い抵抗温度係数(TCR)を実現

シャント抵抗器は、大電力アプリケーションの電流検出用途として、車載や産業機器分野で幅広く搭載されている。中でも車載分野においては、電子化・電動化にあわせて、小型モータや、ECUの搭載数が増加の一途を辿っており、高電力でありながら小型のシャント抵抗への要求が高まってきている。こうした状況をうけ、今回同社は、高電力・超低抵抗が特長のPSRシリーズに小型ラインアップを追加した。

同シリーズは、抵抗体金属に高機能合金材料を採用したことにより、低抵抗領域でも比較的高い抵抗温度係数(TCR)を実現する。また、本体サイズは、6.35mm×3.05mmとなる。

シャント抵抗器「PSRシリーズ」のスペック表

なお、同社は、今回発表した製品により、車載や産業機器分野など厳しい温度保証が要求されるセットの回路にも余裕を持って使用することができるため、設計負荷の軽減やアプリケーションのさらなる小型化にも貢献すると説明している。