シーメンスヘルスケアは、 超音波画像診断装置とX線血管撮影装置の情報を統合する「syngo TrueFusion」(シンゴ・トゥルーフュージョン)の販売を開始した。

syngo TrueFusion の画像

超音波診断装置ACUSON SC2000 PRIME(左)とX線血管撮影装置Artis zeeシリーズ(右)

同製品は、同社の循環器用超音波画像診断装置ACUSON SC2000 PRIMEが搭載する技術True Volume TEEから得られる情報を血管撮影装置Artisシリーズへ送信することで、治療に関連する解剖学的および機能的ランドマークを血管撮影装置の透視画像上へ容易に表示することが可能となったもの。

心構造疾患(Structural Heart Disease)の治療では、超音波画像診断装置から得られる情報が必要不可欠であり、先進のリアルタイム3D TEE(径食道心エコー検査)や3Dカラードップライメージングが広く活用されている。一方で経カテーテルによる治療を行う場合には、X線血管撮影装置の透視画像をガイドに手技が進められている。同製品は、これまでそれぞれの装置が単独で取得していた画像情報を統合し、それぞれの画像を同期させることができるため、複雑な手技においても術者が治療の状況をこれまで以上に容易に把握することが可能となり、より正確かつ効率的に治療を進めることができるという。また、術者をサポートするチーム全体が症状や手技に関する認識を共有することも容易になるため、より確実な治療、治療ワークフローの向上、治療時間の短縮といった効果が期待される。さらに、ワークフローの向上により、使用される造影剤の低減や、治療時間の短縮による被ばく低減も可能にするということだ。

なお、syngo TrueFusionは、7月6日~8日に国立京都国際会館で開催される第26回日本心血管インターベンション治療学会(CVIT2017)併設展示会にて紹介される予定となっている。