島津製作所は9月5日、新型分析天びん「AP-Wシリーズ」、「AP-Xシリーズ」、「AP-Yシリーズ」の3シリーズ計9モデルを発売した。

これらのシリーズは、アルミ一体型質量センサ「UniBloc AP」と新しいデジタル制御技術により、極めて微量な計量においては最終計量値到達までの応答時間を従来製品の約7秒から1.5秒程度まで短縮。

全機種に有機ELディスプレイを採用するなどユーザーインターフェイスを一新したほか、分析天びんをPCに接続して同社のネットワークシステムに組み込むことで、さまざまな分析装置と一括してGLP/GMPなどの各種規制に対応したデータ管理ができる。

特に、上位モデルのAP-Wシリーズは、HPLCなどの分析装置ユーザー向けに、登録したレシピに従ってひょう量すべき物質と質量を表示する機能や、特定の濃度の溶液調製に必要なひょう量値を自動算出する機能を装備。さらにUSBメモリへ直接データを保存できるうえ、市販のUSBキーボードやバーコードリーダを利用した試料名やID等の登録に対応している。

AP-Yシリーズ以外では、同社のイオナイザ「STABLO-AP」を本体に組み込むことが可能で、計量に影響を与える静電気を約1秒で除去できる。

各シリーズごとに最大ひょう量値120g、220g、320gの3タイプがあり、AP-Wシリーズは、23万円~29万円、AP-Xシリーズは18万円~24万円、AP-Yシリーズは17万円~20万円(税別)となっている。

同社は、発売から1年間で合計3000台の販売を目指していくとしている。

分析天びん「AP-Wシリーズ」。右はイオナイザ「STABLO-AP」組み込み時