新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などは11月4日、NEDOプロジェクトの成果をもとに産業技術総合研究所(産総研)が開発したスーパーグロース(SG)法を用いたカーボンナノチューブ(CNT)の量産工場を日本ゼオンが完成させ、稼働を開始したと発表した。同工場は日本ゼオンの徳山工場内に建設され、11月11日に竣工、量産を開始する。

CNTは日本の飯島澄男 博士が発見した材料で、軽量・高強度であり、電気や熱の伝導率が高いことからさまざまな用途への利用が期待されている。新工場で用いられているSG法はCNTの高速・大量合成が可能であり、同手法によって得られるCNTは従来と比較して、高アスペクト比、高純度、大表面積といった特長を有し、新機能性材料、次世代デバイスなどへの応用が期待されている。

産総研と日本ゼオンはかねてよりSG法の研究を進めており、産総研内のSGCNT量産実証プラントで500×500mmの金属基板上に均一にSGCNTを合成することに成功するなどしており、新工場ではそこで得られた技術が活用されている。産総研らは、SGCNT量産工場の竣工により、同材料をコアマテリアルとした革新的な複合材料、用途が広がると想定しており、その適用範囲が多岐にわたることから日本において大きな産業が創出されると予想としている。

完成したスーパーグロース法カーボンナノチューブ工場