2010年5月12日~14日の3日間、東京・台場の東京ビッグサイトにて「第13回 組込みシステム開発技術展(ESEC 2010)」が開催される。ベクター・ジャパンのブースでは、4つのテーマを掲げて展示を行う。

今回の同社のテーマは、「車載ネットワーク開発を広範にカバーするベクターのツールチェーンの中でも、ベクターAUTOSARソリューションとベクターの組込ソフトウェア製品群にフォーカス」したものを出展しようというもの。そのためのテーマとしては「AUTOSAR」「組込ソフト」「プロセス管理ツール」「ECUテスト」の4つとなっている。

AUTOSARについては、次世代のAUTOSAR 4.0にも一部先行対応の「ベクターAUTOSARソリューション」を出展する予定で、開発ツールから組込ソフトウェア製品、そして、トレーニングや各種技術サポートまでをトータルにカバーする「AUTOSARの総合的なサービス」が紹介される予定。

組込ソフトについては、CAN通信プロトコルスタック「CANbedded」やECUの診断通信機能のテストを自動化するCANoeオプション「DiVa」を用いた「診断データベースファイルを使った組込ソリューション」のデモが行われる予定。これは、CANbeddedで使用した診断データベースファイルであるCDDファイルをそのままDiVaに読み込ませることで診断通信テストプログラムの作成とテストの実行を自動化するというものだ。

プロセス管理については、統合されたエンジニアリングデータモデルを分かりやすいユーザーインタフェースで確認することが可能なプロセス管理ツール「eASEE.AutomotiveSolution」による要件管理・製品設計・テスト計画をはじめとしたプロジェクト管理から、製品のリリース管理まで一元化して行うことに関する紹介が行われる。

このほか、2008年にOMGで標準化されたロボット開発のためのフレームワークであるRTミドルウェアのフレームワーク上で動作するコンポーネント間の通信にCANopenを利用した「RTC-CANopen」を活用して芝浦工業大学 ヒューマン・ロボット・インタラクション研究室で開発されたデモなどの紹介が行われるほか、ブース内プレゼンテーションとして、「15分で理解が深まる」ことを目指した「AUTOSAR: 概要と現状」「ベクター車載ネットワーク組込ソフトソリューション~ CANbedded ~」「AUTOSARでの構成管理」においてeASEE が果たす役割 」の3つのプレゼンが行われる予定となっている。