NECエレクトロニクスとCadence Design Systemsは3月31日、NECエレクトロニクスの32ビットCPU「V850」をIPコアとして採用したシステムLSIの開発で協業したことを発表した。
協業の内容は、NECエレがCadenceのレイアウト設計ツール「Encounter Digital Implementation System v8.1」を用いて、次世代のV850プロセッサをIPコアとして搭載したシステムLSIを試作したというもの。
設計にあたり、レイアウト設定において、ユーザモードおよびテストモードと呼ばれる複数の動作モードを切り替えても、特性バラつき条件の分析や最適化を効率良く進めることができたため、従来の設計ツールを使用した場合と比べ、設計期間を半減させることに成功したという。
これにより、NECエレは高性能かつ低消費電力が必要とされる最先端システムLSIの開発に向けて、Cadenceのレイアウト設計ツールの採用を決定、CadenceもNECエレに対し、Encounterの提供およびサポートを決定した。
今後、両社は、今回の共同開発で培った技術やノウハウを、NECエレクトロニクスのほかの製品にも適用していくことで合意しており、将来にわたって、高性能、高品質な製品の開発を推し進めていく計画としている。