ロボットの稼動環境を考える

ここで客席から「何度ぐらいまで大丈夫か」と"エボルタ号"の動作温度についての質問が。

高橋「温度はけっこう電池に影響してくる。中で化学反応が起こっているので。寒いのも暑すぎるのもダメ。南極とかはチャレンジの場所としてダメですね。ル・マンでは路面近くでけっこう熱くなりそうですが、電池よりも車体が溶けそうで怖い。熱でグニャ~っとだらけた感じでゴールしたりとか(笑)。あとは、大雨とかが怖いですね。アニメや特撮のロボットは、雨は大丈夫なんですかね?」

柳田「雨で困った例はあまりないのでは? 水の中も割とみんな平気で入ってる。ジェットは入れないはずだけど、アトムは割と水中を"飛んでいた"記憶がある」

高橋「でも、何かクロールみたいのしてませんでしたっけ?」

柳田「クロールでは、バリバリバリーッと土の中を進んでいくんですね(笑)。あの時も足はジェット噴射してるが、土の中は酸素の交換ができないので本当は多分使えない」

高橋「かいた後の土がジャマだから吹き飛ばしてるんじゃないですか?」

柳田「(笑) ロケットエンジンで土を吹き飛ばしている可能性はありますね。"クロイノ"は雨が降るとどうなりますか?」

高橋「小雨ぐらいは大丈夫ですが、だだ降りはつらいですね。モータユニット自体は半分防水がかかってますが、コネクタや体内の基板はむき出しですから。ただ、電気で動く分には酸素は必要ありませんよね。原子力はどうなんでしたっけ?」

柳田「原子炉も酸素は必要ない。ガンダムは"熱核パルスエンジン"とかで動いてる設定だけど、核融合だったら空気がなくても平気なはず。"クロイノ"も、宇宙に出ても重力さえあれば同じように活動できる。"エボルタ"もそうですね。そう考えたら、空気がないと全然活動できない人間よりすごい、とも言える」

「クロイノ」と「エボルタ」の2ショット

高橋「宇宙にロボットを連れて行こうという話はありますよね。人間が宇宙で生きていくためには、空気や食べ物から、トレーニング機器から、いろんなモノが必要。あまりギリギリのスペースしかないとストレスもたまるし。それに比べてロボットなら、それこそ昔の変形ロボのようにコンパクトになって打ち上げられて、宇宙で手足を出すというのも有り得る」