タンパク質構造予測AI「AlphaFold 2」の開発で2024年のノーベル化学賞を受賞したGoogle DeepMind CEOのDemis Hassabis氏がAGI(汎用人工知能)が2030年ごろ、最短で2029年にも到来する可能性があると述べた。

次の重要なマイルストーンはAIが自律的に自身の開発を加速させる段階

Hassabis氏は現在のAIエージェントの普及をふまえ「エージェントの時代は、より強力なシステムに向けた予行演習のようなものだ」と表現した。すでに、エージェントが現実のものになりつつあり、1年後にはさらに有用性が高まるとみている。

AGIの到来について同氏は「4年以内、場合によってはそれより早い」と述べている。同氏氏は以前から、2030年ごろと予測していたという。

同氏は「人類はシンギュラリティが目前に迫りつつある。こうした表現はあえて選んでいる。より多くの人に危機感を持ってほしいから。政府や経済学者、一般社会に緊迫感を持ってもらうためだ」と語っている。

Hassabis氏が懸念するのは準備不足だ。同氏は「経済学者たちは、まだ本気で向き合っていない」とHassabis氏は語る。AIが社会にもたらす変革についての議論が技術業界の内側にとどまっており、より広い社会への浸透が必要だと述べている。

次の重要なマイルストーンとしてHassabis氏が挙げるのが「再帰的自己改善」、すなわちAIが自律的に自身の開発を加速させる段階だ。主要AIラボがすべてこのテーマに注力しているとHassabis氏は明かす。

研究速度の向上が見込まれる一方、リスクも伴うと警告する。現時点ではまだその段階には達していないとしながらも、コーディングエージェントがエンジニアの生産性を大幅に高めている状況を「ソフトな自己改善」と表現した。

安全性については「加速が必要であり、今がまさにその好機だ」と述べ、新モデルのリリース前にテストを義務付ける大統領令の検討を歓迎する姿勢を示した。他の主要ラボのリーダーとも安全対策について協議中だという。Axiosが5月26日付けで報じている。