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社会福祉士の難易度は?年収とおすすめの過去問をご紹介!

社会福祉士の資格取得を検討している方の中には、難易度や年収が気になっている方も多いでしょう。

実際、国家資格である社会福祉士の合格率は30%弱と、一般的には難関といわれる資格です。

この記事では、社会福祉士の難易度や年収、おすすめの過去問について紹介します。

合格率が低い理由についても解説しているので、これから社会福祉士の学習を始める方はぜひ参考にしてください。

また当サイトでは、社会福祉士の資格取得におすすめの通信講座についても紹介しているので、あわせてご覧ください。

社会福祉士通信講座のおすすめ6選と失敗しない選び方!の記事はこちら

サイト監修者

徳永浩光

【キャリアコンサルタント】 Webメディア監修

【キャリアコンサルタントとして経験を活かしたサイトの監修】

国家資格キャリアコンサルタント所持。教育研修企業で7年間営業に従事したのちに独立。

中小企業〜大企業まで、会社の規模を問わず、キャリア支援の仕組みづくりや、個々人が理想のキャリアを描くための支援を行う。

キャリア支援の観点から、理想のキャリアや働き方を実現するためのヒントとなる情報を発信。

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目次

社会福祉士の難易度について

社会福祉士の合格率は、25~30%前後と低い水準で推移しており、難易度は比較的高いと考えられるのが一般的です。

近年の社会福祉士の合格は以下の通りです。

年度(回) 合格率
令和5年度(第36回) 58.1%
令和4年度(第35回) 44.2%
令和3年度(第34回) 31.1%
令和2年度(第33回) 29.3%
令和元年度(第32回) 29.3%
平成31年度(第31回) 29.9%
平成30年度(第30回) 30.2%
平成29年度(第29回) 25.8%
平成28年度(第28回) 26.2%
平成27年度(第27回) 27.0%
平成26年度(第26回) 27.5%

最も合格率が低い年は平成29年度の25.8%で、最も高い年は令和3年度の31.1%でした。

近年は僅かに低下傾向にあり、29%あたりで落ち着いています。

社会福祉士の合格率は倍率換算すると約3.5倍であるため、国家資格の中では易しい方だといえるでしょう。

社会福祉士の偏差値から見る難易度

社会福祉士を含む国家資格の偏差値は以下の通りです。

難易度 偏差値 資格名称 ジャンル
超難関 77 公認会計士 法律
超難関 76 司法書士 法律
超難関 75 税理士 法律
超難関 70 技術士 工業
難関 65 社労士 法律
難関 62 行政書士 法律
難関 60 技術士補 工業
普通 59 測量士 建築・土木
普通 57 社会福祉士 福祉
普通 57 宅建士 不動産
普通 56 ボイラー技士(特級) 工業
普通 55 公認心理師2級 医療
簡単 48 FP技能士2級 金融

社会福祉士の偏差値は57と難易度は「普通」とされており、一般的に見ると普通のレベルであるといえるでしょう。

しかし難関資格と呼ばれる「測量士」や「宅建士」と並ぶ難易度であるため、決して誰もが合格できる資格ではないことが分かります。

社会福祉士の勉強時間から見る難易度

社会福祉士に合格するための勉強時間は、少なくても300時間が目安です。

勉強だけに集中できる環境にあれば、毎日1時間の勉強をすれば10カ月程度の期間を必要とします。

受験者の多くは、学校や養成施設に通いながら資格試験の勉強もこなさなければなりません。

受験者が既婚者や社会人の場合、仕事や家庭を持ち長期間の受験勉強を継続することは、体力的にも精神的にも簡単なことではないでしょう。

平日は忙しく学習時間が取れない方は、休日にまとめてやり込む方法もあります。

自身のライフスタイルに合わせて、無理のない学習計画を立てることが重要です。

社会福祉士の合格率が低い理由

社会福祉士試験は、福祉系国家資格の中では難易度が高いといわれています。

福祉系国家資格の合格率は以下の通りです。

資格 合格率
社会福祉士 27%前後
介護福祉士 70%程度
精神保健福祉士 60%程度
ケアマネージャー 10%〜20%程度

ケアマネージャーより合格しやすいといえますが、介護福祉士や精神保健福祉士と比較すると、合格率は半分以下であることが分かります。

社会福祉士の合格率が低い理由について見ていきましょう。

出題範囲が広い

社会保障や地域福祉、就労支援サービスや保健医療サービスなど、19科目(18科目群)もの広範囲から出題されることが、合格率の低い最も大きな理由といえるでしょう。

専門用語や制度が登場する科目も多く、膨大な知識量を覚えなければなりません。

試験科目は以下の通りです。

共通科目(科目数11)
人体の構造と機能及び疾病 7問
心理学理論と心理的支援 7問
社会理論と社会システム 7問
現代社会と福祉 10問
地域福祉の理論と方法 10問
福祉行財政と福祉計画 7問
社会保障 7問
障害者に対する支援と障害者自立支援制度 7問
低所得者に対する支援と生活保護制度 7問
保健医療サービス 7問
権利擁護と成年後見制度 7問
専門科目(科目数8)
社会調査の基礎 7問
相談援助の基盤と専門職 7問
相談援助の理論と方法 21問
福祉サービスの組織と経営 7問
高齢者に対する支援と介護保険制度 10問
児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 7問
就労支援サービス 4問
更生保護制(就労支援サービスと更生保護制度で1科目群) 4問

合格基準は正解率6割程度(問題の難易度で点数補正あり)で、全科目で1点以上の得点が必要なため、捨て科目を作れません。

どの科目も満遍なく得点できるよう、得意科目を伸ばすよりも苦手科目を減らすことが重要といえるでしょう。

学習時間の確保が難しい

試験科目の多さから学習時間が不足してしまう点も合格率が低い理由の一つです。

社会福祉士に合格するためには300時間の勉強時間が目安とされていますが、大学や養成施設に通いながら学習時間を確保することは非常に困難といえます。

また、年齢によっては家事や育児、仕事で時間を使わなければならず、勉強に専念しづらい環境下にいる方も多いでしょう。

受験者の半数以上は働きながら受験勉強に励んでおり、受験日までに合格レベルの学力に到達できないことも合格率に影響していると考えられます。

勉強時間を確保するためには、1日の中でどのくらい勉強時間に割けられるのかを考えて計画することが必要です。

社会人は特に長期戦になるため、無理なく継続できる学習スケジュールを立てましょう。

勉強のモチベーションを維持できない

モチベーションは勉強の集中力に大きく影響し、記憶の定着率に大きな差が生まれます。

たとえ300時間以上勉強していても、学習意欲がなければ受かるものも受かりません。

社会福祉士に合格するには勉強時間の確保だけでなく、やる気をいかに長く維持できるかが重要です。

リフレッシュ時間を適度に作り、メリハリをつけることも長い学習期間の中で大切なポイントといえます。

モチベーションを維持するために、自身の将来像をしっかりイメージし、何のために社会福祉士を取得するのかを明確にしましょう。

資格取得に対して強い意思を持つことが合格するためには必要不可欠です。

社会福祉士の年収はどのくらい?

「社会福祉士の年収はいくら?」
「生涯安定して稼げる?」

など気になっている方も多いでしょう。

厚生労働省の実施した調査によると、社会福祉士の平均年収は正規職員の場合、男性454万円女性380万円です。

社会福祉士は専門性の高い福祉職ですが、平均月収は25万~35万円程度と一般的なサラリーマンとほとんど変わらない水準といえるでしょう。

勤務先は、社会福祉法人や医療法人などがメインであり、民間企業と比べて安定性は高い傾向です。

さらに、地域包括支援センターや児童相談所、社会福祉協議会、公務員または公務員に準じた待遇で働ける職場も数多くあります。

月給やボーナスはそれほど高くありませんが、有給休暇や、福利厚生、住宅補助など各種手当は手厚い傾向にあるでしょう。

以下より、社会福祉士の平均年収を勤務先別にご紹介します。

社会福祉士の公務員の平均年収は?

公務員として働く社会福祉士の年収は450万円~600万円前後が相場であり、民間組織に所属する社会福祉士よりも高い傾向です。

福祉士全体の平均年収に比べて高い水準にありますが、どの地方公共団体に属しているかによって年収は変動します。

団体別の平均年収は以下の通りです。

団体分類 平均年収
特別区(東京23区) 581万円
都道府県 571万円
指定都市 522万円
全地方公共団体 504万円
488万円
町村 460万円

特別区で働く社会福祉士が最も高い年収を得ていることが分かります。

町村の平均年収が460万円である一方で、特別区(東京23区)では平均年収581万円と、100万円以上もの大きな差が生じており、平均年収571万円の都道府県は、政令指定都市や全地方公共団体より高い水準です。

このように公務員として働く社会福祉士の年収は、施設を運営する自治体の規模とほぼ比例するといえるでしょう。

高齢者福祉施設で働く社会福祉士の年収

高齢者福祉施設で働く社会福祉士の年収は300万円~500万円前後が相場であり、社会福祉士全体の平均相場とほぼ同じであるといえるでしょう。

社会福祉士の4割は、介護老人保健施設や特別養護老人ホームなど、さまざまな高齢者福祉施設で働いています。

勤務先によって業務内容は大きく異なり、社会福祉士としての生活相談業務に加え、直接利用者の介護業務を担当する施設もあります。

厚生労働省の「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」による、高齢者福祉施設の平均給与額は以下の通りです。

施設 平均給与額
特別養護老人ホーム 37万1,630円
グループホーム 33万5,040円
訪問介護事業所 32万7,260円
介護老人保健施設 31万1,140円
デイサービス 30万70円

特別養護老人ホームが一番高く、デイサービスで働く場合と7万円もの差が開いています。

拘束時間が長いほど時間外勤務手当などで給料は高くなりますが、体力的な負担も増加するでしょう。

医療施設で働く社会福祉士の給料

公立や民間の病院や診療所で勤務する社会福祉士の給料は、400万円前後に集中しており、高齢者福祉施設より差が小さいといえるでしょう。

医療施設勤務の社会福祉士は「地域連携室」や「生活相談室」などに常駐し、患者のさまざまな相談を受け付けるアドバイス業務に専念するケースが一般的です。

高齢者福祉施設に比べると大きな収入は見込めないものの、勤務時間はほぼ一定であるため、ワークライフバランスを取りやすい点が魅力といえます。

社会福祉士の年収を上げるには?

社会福祉士の給料は勤務先によって違いはありますが、基本給は全体的に低い傾向で、平均年収も決して高いとはいえません。

ここでは、社会福祉士が年収を上げるための方法をいくつかご紹介します。

役職者を目指す

現在の職場でキャリアアップして、事務長や施設長、福祉課長などの役職者を目指すのも年収をアップさせる方法の一つです。

職場の規定にもよりますが、管理職の地位を得られれば責任を伴うため、手当が付与され給料アップが見込めるでしょう。

ただし、施設管理者などの上級管理職は経営者に近い立場であるため、相談や支援業務よりも組織の運営管理などマネジメント業務がメインになります。

管理職になると残業代が出なくなるため、期待したほど年収は増えない可能性も考えられます。

転職する

現在の勤務先で給料アップが見込めない場合は転職を考えるのもおすすめです。

経験が豊富でもなかなか給料は上がらないこともあるため、できるだけ規模の大きい会社や事業所、キャリアアップ体制が整っている職場に転職するのが一番堅実な方法といえます。

業務量と見合った報酬が得られる環境に転職できれば、モチベーションも上がり仕事への意欲もさらに増すでしょう。

社会福祉士の資格を活かし公務員に転職するのも手段の一つです。

公務員の年収は年功序列で上がる傾向にあり、さらに都道府県で平均年収約570万円、役職に就いた場合は約600万~700万円まで上がる可能性が高いでしょう。

公務員への転職は年収をアップさせる近道ですが、公務員になるには福祉職の地方公務員試験に合格する必要があります。

独立型社会福祉士になる

「独立型社会福祉士」として独立するのも年収を上げる選択肢の一つです。

事業の届出や、独立型社会福祉士の養成研修を修了するなど、いくつかの要件を満たせば独立できます。

独立型社会福祉士の業務は、成年後見人制度に関する支援や相談、障がい者や高齢者への相談支援や講習会などさまざまです。

平均月収は33~45万円程度と、公務員や民間企業に比べて高収入を得られる可能性が高いのは、独立開業の大きな魅力といえるでしょう。

もちろん、安定した案件が継続的に受注できれば収入は安定しますが、経営手腕や営業スキルが無ければ、事業継続は困難です。

安定した収入を得るために、介護保険を扱える介護支援専門員や、介護福祉士、精神保健福祉士の資格を取得し、業務の幅を広げる必要があります。

社会福祉士試験合格におすすめの過去問

過去問を何度も繰り返し解くことで、試験傾向がつかめ、苦手分野も把握しやすくなります。

通勤時間などのスキマ時間を利用し、過去問アプリや解説集で苦手分野を少しでも緩和できるよう努めましょう。

理解しづらい分野や誤って理解していた点は、テキストに戻って正しい知識を入れることが大切です。

社会福祉士におすすめの過去問をご紹介します。

過去問.com(サイト閉鎖)

過去問ドットコムは、パソコンとスマートフォンから国家試験の過去問題や予想問題を1問1答形式で解ける学習アプリケーションです。

第33回(令和2年度)~第27回(平成26年度)までの社会福祉士の過去問を年代別、分野別にまとめ無料で公開しています。

ランダム出題機能で理解度を確認できるうえ、正答率が分かる履歴機能付きで効果的な学習が可能です。

全問正解するまで過去問を解き続けることで、脳に定着し合格が近いものとなるでしょう。

社会福祉士国家試験過去問解説集2024
第33回-第35回完全解説+第31回-第32回問題&解答

19科目それぞれのポイントを収載しており、第32回~第35回の直近3回分は、選択肢一つひとつを丁寧に解説しており、過去2年分(第31回、第32回)の問題と解答も掲載しています。

また、何を理解しておくべきか、受験対策の仕方や勉強方法も丁寧に解説しています。

正誤が分かるだけでなく、なぜこの選択肢が正しいか、なぜ間違っているかを理解できるでしょう。

社会福祉士合格アプリ【中央法規】

過去3年分の全試験問題・全選択肢を、共通科目と専門科目に分けて収載(計450問)しています。

問題の出題方法も、ランダム出題、クリップした問題だけの出題など、アプリならではの出題が可能です。

サクサクと問題を解いていくことで、数多くの問題をこなせるようになるでしょう。

学習中の誤答問題を随時蓄積しており、苦手分野の反復トレーニングとしても活用可能です。

Myページの「レポート機能」で学習時間や成績を確認し、カテゴリごとの進捗率、正答率を把握できるため効率的に進められるでしょう。

社会福祉振興・試験センター

公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページより、過去の試験問題がPDF形式でダウンロード可能です。

第35回(令和4年度)~第33回(令和2年度)まで直近3年分用意されていますが、解説はついていないため、別途問題集などで補う必要があります。

そのほか、試験概要や出題基準、試験に関する重要なお知らせなども記載されるため、随時チェックするようにしましょう。

過去問対策と学習開始時期

出題範囲をすべて読み込んでから、過去問に取り掛かる方もいるかもしれません。

しかし過去問は、学習初期の段階から取り入れるのがおすすめです。

社会福祉士の出題範囲は19科目18科目群と広範囲におよび、一つの科目に時間を割いてしまうと、試験までに学習しきれない可能性があります。

一方、過去問を使い重要なポイントを押さえながら知識を付けていけば、要点を絞った効率的な学習が実現可能です。

苦手分野も早期に見つけやすいため、時間を有効的に使って取り組めるでしょう。

社会福祉士の試験は例年2月上旬頃に実施され、約半年前の7~8月頃になると、改正内容を反映した新しい参考書や問題集が発売されます。

その時点から毎日1日2時間程度勉強すれば、試験を迎える頃に300時間を達するため、学習開始時期は7月頃が目安です。

遅くとも半年前、9月には過去問を使った学習を始めることをおすすめします。

余裕を持って学習に臨みたい方は、一年前を目途に勉強を始めるとよいでしょう。

社会福祉士の難易度と年収:まとめ

社会福祉士の難易度と年収、過去問について紹介しました。

社会福祉士の合格率は27%程度と、難関資格に位置付けられており、合格率の低い理由は試験科目と出題範囲の広さからと考えられます。

合格するために必要な勉強時間はおよそ300時間が目安とされており、半年~1年ほどの期間を設けて受験対策を行うケースが一般的です。

過去問を中心とした学習を心掛け、苦手科目を繰り返しこなすことで万遍なく得点できる力を養いましょう。

社会福祉士の平均年収は勤務先によって異なりますが、正規職員の場合男性454万円、女性380万円が相場といわれており、年収アップのためには昇格や転職、独立などさまざまな方法が挙げられます。

しかしどれも決して簡単に叶うものではありません。

自身の望む姿を実現するためには、具体的にどのように行動すべきか考える必要があります。

これから社会福祉士を目指す方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

さらに当サイトでは、社会福祉士の資格取得におすすめの通信講座についても紹介しているので、こちらもぜひあわせてご覧ください。

社会福祉士通信講座のおすすめ6選と失敗しない選び方!の記事はこちら

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監修者

国家資格キャリアコンサルタント

教育研修会社にて、7年間営業として、企業へのキャリア開発支援制度の導入、個人のキャリア開発に携わり、その後独立。

キャリア支援を通して、個々人の理想の働き方・生き方を考えるサポートをしている。

その一環として、マイナビニュース資格の監修を担当。

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