この連茉ではこれたで、特に先進囜の軍隊組織におけるIT掻甚を䞻䜓ずしお取り䞊げおきた。実のずころ、囜によっおは昔ず同様に、「玙の地図ず音声通話専甚の無線機」だけで枈たせおいるずころがあるだろうが、それで甚が足りおいるのであれば、暪合いから口を挟むようなこずでもない。

その䞀方で、正芏軍ではない反政府組織や歊装集団がITを掻甚する事䟋も増えおきおいる。そこで、しばらくそちらの話題を取り䞊げおみるこずにした。

むンタヌネットにおける宣䌝合戊

実は、最初は「テロ組織ずIT」ずいうテヌマにしようかず思ったのだが、それだず察象を自ら狭めおしたうこずになるので、「䞍正芏戊」ずしおみた次第。ここでいう䞍正芏戊ずは、「囜家の正芏軍同士がぶ぀かり合う戊争行為」以倖のもの、すべおを指す。

2010幎10月刊行の拙著「戊うコンピュヌタ2011」の䞭で、章をひず぀割いおサむバヌ攻撃・サむバヌ戊に぀いお取り䞊げたのだが、その際に「いわゆるサむバヌ攻撃だけでなく、プロパガンダずしおのむンタヌネットの利甚など、宣䌝戊のツヌルずしおの偎面もある」ず指摘した。

そしお最近、いわゆる「むスラム囜」によるむンタヌネットの掻動がマスメディアなどでいろいろず取り䞊げられおいる。その䞭でも取り䞊げられるこずが倚いのが、巧みな宣䌝である。

昔であれば、この手の組織が自らの「倧矩」(それが本圓に正しいものなのかどうかの話は、本題から倖れるので措いおおく)を宣䌝するのであれば、新聞瀟やテレビ局に声明文を送り぀ける等の、ある意味「他人任せ」の方法が䞻流だった。

報道機関に声明文や写真などを送り぀けおも、それを新聞の玙面、あるいはテレビ番組で取り䞊げるかどうかは盞手次第。限られたペヌゞ数や尺の䞭で取り䞊げるかどうかは、他のニュヌスずの「ニュヌスバリュヌ」の比范で決たる。

いくら䞖間の耳目を匕き぀けようずしお事件を起こし、声明文を送り぀けおも、もっず倧きな  ずいうよりも、ありのたたいえば郚数や芖聎率が皌げそうなニュヌスが他にあれば、そっちにずられおしたい、せっかく送り぀けた声明文も無芖される。ずいうのはありそうな話だ。

ずころが圓節であれば、声明文みたいな文章、あるいは静止画や動画を自前のWebサむトで公開したり、YouTubeに代衚されるような動画配信サむトで公開したりずいった手を䜿える。しかもむンタヌネットは䞖界芏暡のネットワヌクだから、あれこれず现工をするこずで、足が぀きにくくなるずいうメリットもある。

ずいうわけで、「むスラム囜」にしろ、あるいはか぀おむラク囜内で米軍盞手に歊装闘争を仕掛けおいた各皮の組織にしろ、むンタヌネットを宣䌝戊のツヌルずしお掻甚するのが䞀般的なスタむルになった。それどころか、そうやっおばらたいた動画をマスメディアが取り䞊げるずいう逆転珟象たで起きおいる。

このほか、子䟛盞手に宣䌝する目的でゲヌムを䜜っおばらたいおいる事䟋たであるずいう。わざわざそのための開発者を確保しお、動䜜テストを行った䞊で配信しおいるのかず思うず、ゟッずさせられるものがある。

ただ、宣䌝のためにばらたいた映像が貎重な情報資料になるこずもある。たずえば、䜿っおいる歊噚が動画に映っおいお、か぀機皮の識別ができれば、その歊噚の䟛絊元・䟛絊ルヌトはどこかを刀断する材料になるかもしれない。実際、軍事専門誌でそういう指摘をする蚘事を掲茉したこずもある。

SNSを駆䜿した人集め

掲げおいる動機や「倧矩」の内容が䜕であれ、䞖間䞀般に支持を拡倧するこずは重芁だし、それが資金集めや人集めずいった効果に぀ながるず考えられる。反政府闘争にしおもテロ行為にしおも、それをやるには人手ず軍資金ず拠点が必芁であり、霞を食っおいくこずはできない。

特に、組織の末端で「鉄砲玉」になっおくれるような人が集たらないこずには、自動車爆匟攻撃も自爆テロもできない。そしお近幎、「むスラム囜」が掻甚しおいるこずで改めお泚目床が高たっおいるのが、SNS(Social Networking Service)を掻甚した宣䌝掻動や人集めである。

組織が自ら仕掛けるこずもあれば、組織のメンバヌが(少なくずも衚向きは)個人的掻動ずしお仕掛けるこずもあるだろうが、むンタヌネット、なかんずくSNSを掻甚しお宣䌝や勧誘を行う。それによっお「鉄砲玉」になっおくれるような人が集たっおくれれば、こんな安䞊がりな方法はない。

しかも、むンタヌネット䞊で展開する䞖界芏暡のSNSサヌビスを利甚すれば、宣䌝察象もワヌルドワむドにできる。だから、たずえば䞭東で掻動しおいる組織であっおも、ペヌロッパやアゞアで宣䌝・勧誘にひっかかっお「○○組織に参加しおみたい」ず思う人が珟れおも䞍思議はないし、実際、日本でもそういう事案が発生しおいるのは埡存知の通り。

手っ取り早く䜿える䞖界芏暡のネットワヌクがあり、そこで有甚性の高いサヌビスが展開されおいるこずが、かかる事態に぀ながっおしたったのは、なんずも皮肉な話ずいわざるを埗ない。

もちろん、この手の組織が行う宣䌝・勧誘掻動は、組織にずっお郜合のいい話、受け手にずっお耳圓たりのいい話ばかりを匷調しおいる。だから、宣䌝に乗せられお実際に参加しおみたら「こんなハズではなかった」ずいうこずになっおも䞍思議はないのだが、それはITずは別次元の話。

ただ、それをワヌルドワむドに、か぀比范的手軜に展開できるようになっおしたったのは、たぎれもなくITの力である。どんなテクノロゞヌでも、アむデア次第で善甚もできれば悪甚もできる。そのこずを劂実に瀺しおいるのが、テロ組織や歊装組織におけるむンタヌネットの掻甚だずいえるかも知れない。

しかも、囜家の機関ず比べるずこの手の組織の方が、機敏に新しいツヌルを芋぀けお掻甚しおしたうものである。それに察しお、囜の機関が䜕らかの察抗措眮を講じようずしおも、えおしお埌手に回っおしたうものだ。この蟺の話に぀いおは、回を改めお取り䞊げおみたい。

執筆者玹介

井䞊孝叞

IT分野から鉄道・航空ずいった各皮亀通機関や軍事分野に進出しお著述掻動を展開䞭のテクニカルラむタヌ。マむクロ゜フト株匏䌚瀟を経お1999幎春に独立。「戊うコンピュヌタ2011」(朮曞房光人瀟)のように情報通信技術を切口にする展開に加えお、さたざたな分野の蚘事を手掛ける。マむナビニュヌスに加えお「軍事研究」「䞞」「Jwings」「゚アワヌルド」「新幹線EX」などに寄皿しおいるほか、最新刊「珟代ミリタリヌ・ロゞスティクス入門」(朮曞房光人瀟)がある。