ファイザーとBioNTechは9月12日(米国時間)、両社が協力して進めている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けワクチンの第3相臨床試験の参加者数を最大で約4万4000人へと拡大する治験実施計画書の改訂版を、米国食品医薬品局(FDA)に提出したことを発表した。

当初の予定通り試験は進んでおり、9月14日週には当初の目標としていた最大3万人の参加者を達成する見込みだという。今回、参加者数を拡大する改定案により、16歳以上の青少年、慢性的で状態が安定しているHIV患者、C型肝炎またはB型肝炎患者などを含む多様な集団を試験に組み入れることが可能となり、追加の安全性および有効性データが得られるようになるという。

なお、ファイザーでは、同試験の結果が得られるタイミングについて、さまざまな影響を受けるとしているが、現在の感染率を考慮すると、有効性に関する確定的な結果は2020年10月末までに得られる見込みとしている。

ファイザーと日本政府は7月、臨床試験によって安全性などが確認され、開発が成功と判断された場合、2021年6月までに6000万人分の供給を受けるという契約を取り交わしている。