Wordには「表」を作成する機能が装備されている。この機能の使い方は特に難しくないが、効率よく表を作成するにはそれなりのテクニックが求められる。そこで、表の作成に役立つノウハウをいくつか紹介していこう。まずは、コピー&ペーストを使って表のデータを効率よく入力する方法を紹介する。
表を作成するときの基本操作
最初に、「表」を作成するときの基本的な操作手順を示しておこう。表を作成する位置にカーソルを移動し、「挿入」タブにある「表」をクリックする。続いて、表の列数と行数を指定するが、マス目状の部分で指定できるのは最大でも7列×6行まで。今回は4列×7行の表を作成したいので「表の挿入」を選択する。
表の「列数」と「行数」を指定する画面が表示されるので、それぞれの数値を入力して「OK」ボタンをクリックする。
指定した列数×行数の表が作成される。あとは、各セルにデータを入力していくだけ。これで表の基本形を作成できる。
このように、表の作成そのものに特に難しい操作は見当たらない。ある程度Wordに慣れている人なら何の問題もなく作業を進められるだろう。
ただし、「各セルにデータを入力する」というのが意外と面倒な作業になる。表として記載する内容は、自分の頭で考えて入力するものではなく、何らかの資料を見ながら入力していく場合が多いと思われる。言い換えると、数値データを写し間違えないように、神経を使いながら進めていく作業になる。
そこで、もっとスピーディーかつ確実に表のデータを入力する方法を紹介していこう。具体的には、コピー&ペーストを有効活用する方法だ。
Excelのデータをコピペするには?
Word文書に掲載する表が「すでにExcelで作成されている」というケースもあるだろう。この場合、Excelのデータをコピー&ペーストして「Wordの表」を作成できれば、作業を効率化できることになる。実際に試してみよう。Excelを開き、データ表のセル範囲を「Ctrl」+「C」キーでコピーする。
続いて、あらかじめ作成したおいた表の先頭セルにカーソルを移動し、「Ctrl」+「V」キーを押す。すると、以下の図のような形でデータの貼り付けが行われる。コピーしたデータ表がそのまま先頭セルの中に貼り付けられてしまう。これは求めていた結果とはいえない。
「Ctrl」+「Z」キーで操作を取り消して、別の方法を試してみよう。今度は「Ctrl」+「Shift」+「V」キーを使ってデータを貼り付けてみた。ご存知の方も多いと思われるが、データを貼り付ける「Ctrl」+「V」キーの操作に「Shift」キーを追加すると、書式を除外した文字情報(テキスト)だけを貼り付けることが可能となる。
結果は、以下の図のとおり。確かに書式は除外されているが、先頭セルにすべてのデータが貼り付けられてしまうため、求めていた結果にはならない。つまり、こちらも失敗例となる。
では、どうすればよいのだろうか? その答えは「先にセル範囲を選択しておく」となる。Word文書に作成した表をマウスでドラッグし、データを貼り付けるセル範囲を選択しておく。この状態で「Ctrl」+「Shift」+「V」キーを押すと、各セルにひとつずつデータを貼り付けることができる。
このように少し工夫すると、Excelで作成されている表データを「Wordの表」にコピー&ペーストできるようになる。このテクニックのポイントは以下の2つ。
- あらかじめWordの表でセル範囲を選択しておく
- 「Ctrl」+「Shift」+「V」キーで文字情報だけを貼り付ける
この2点さえ覚えておけば、データ入力の手間を大幅に削減でき、入力ミスなどの間違えも回避できる。あとは表の見た目を整えていくだけ。各データの配置は、「テーブル レイアウト」タブにある9個のアイコンで指定できる。
さらに、塗りつぶし(背景色)や罫線の書式をカスタマイズしていけば、見やすい表に仕上げられる。こういった「表のデザイン」については、また後の機会に詳しく解説する予定だ。
なお、先ほど紹介したテクニックを使用する際は、「コピー元」と「コピー先」の列数/行数が一致していることが大前提となる。これらの数が異なると、多少の不具合が生じてしまう。
具体的な例を紹介しておこう。以下の図は、本来なら4列×7行の表を作成すべきところを、間違って5列×7行の表を作成してしまった場合の例だ。一方、この表に貼り付けるExcelデータは4列×7行しかない。この場合、最後の列に「1列目のデータ」が繰り返して貼り付けられることになる。
「コピー元」と「コピー先」のサイズが一致していなかった場合は、このように予想外の結果を招いてしまう恐れがある。データの重複や脱落が生じないようにするには、事前に「列数」と「行数」をよく確認しておく必要がある。
「文字列を表にする」を使った表の作成
事前に「列数」と「行数」を確認することすら面倒な場合は、「通常の文字」としてデータを貼り付けてから「表」に変換する手法もある。こちらのほうがより実践的なので、ぜひ覚えておくとよいだろう。
まずは、コピー元となるExcelファイルを開き、セル範囲を選択して「Ctrl」+「C」キーでコピーする。ここまでの操作手順は、先ほど示したテクニックと同じだ。
続いて、Word文書を開き、表を作成したい位置にカーソルを移動して「Ctrl」+「Shift」+「V」キーを押す。今回のテクニックでは、あらかじめ表を作成しておく必要はない。ただし、「Shift」キーも一緒に押すのを忘れないように注意すること。
コピーしたデータの文字情報(テキスト)だけが「通常の文字」として文書に貼り付けられる。なお、画面には表示されていないが、これらは「タブ区切りのテキスト」として貼り付けられている。
続いて、先ほど貼り付けた文字を選択し、「挿入」タブにある「表」→「文字列を表にする」を選択する。
以下の図のような画面が表示され、作成する表のサイズ(列数)を指定できるようになる。とはいえ、これらの数値は自動認識されているため、通常は変更しなくても大丈夫だ。文字列の区切りに「タブ」が選択されていることを確認し、「OK」ボタンをクリックすればよい。
タブの位置で列を区切るように表が作成される。これで表の基本形は完成。あとは表の見た目を整えていけばよい。
このように、すでにExcelで表が作成されている場合は、1文字もデータを手入力することなく「Wordの表」に作成できる。
(1)列数と行数を数えて、(2)Word文書に表を作成し、(3)各セルにデータを入力していく、といった一般的な操作手順に比べると、圧倒的に速く、かつ正確に、表を作成できると思われる。ぜひ、覚えておくとよいだろう。
PDFから表データをコピーするには?
最後に、コピー元のデータ表がPDFで作成されていた場合について触れておこう。この場合もコピー&ペーストで「Wordの表」を作成できたら理想的だ。
具体的な例をひとつ紹介しておこう。以下の図は郵便局のWebサイトで配布されている「東京発のゆうパック運賃」を示したPDFだ。この表を元に「Wordの表」を作成してみよう。表の上をマウスでドラッグすると、なぜか「北海道」の列だけ選択されない、その一方で「※重さ25kgを超え30kgまでの……」という表の外にある文字が選択される、という不思議な状況になってしまう。
嫌な予感しかしないが、この状態でデータのコピーを行い、Word文書に作成した表に貼り付けてみよう。結果は以下の図のとおり。「コピー&ペーストでデータを入力できる」というには程遠い結果になってしまう。これでは使えない。
このように、PDFからのコピー&ペーストは期待していた結果にならないケースが多い。それ以前の問題として、「表データを正しく選択できない」という状況に陥ってしまうケースも少なくない。
そこで次回は、PDFからデータをコピー&ペーストしで「Wordの表」を作成するテクニックを紹介していこう。




















