日本HPは10月7日、都内にて年次イベント「HP Future of Work AI Conference 2026」を開催しました。会場は基調講演や日本HPとパートナー企業によるAI製品のデモンストレーションを行う展示エリアに分かれており、どちらもかなりの大盛況でした。
今回は基調講演の内容を中心に取り扱いながら、本イベントで発表されたばかりの新製品「Elitebook 8 G2iW 14」についてもご紹介していきます。
「ハイブリッドAI推進コミッティ」で国内企業と連携、成果を発表
基調講演冒頭には、日本HPの代表取締役社長執行役員の岡戸伸樹氏が登壇しました。岡戸氏は今日までのトレンドを分析する中で、2030年までのAI利用のうち、推論処理の約半分がエッジ(ローカル)で行われると予測しており、AIは使う段階から業務効率や生産性向上といった成果を出す段階への移行が重要だと語りました。
今回のイベントも「成果に結びつけるAI」がメインテーマ。このテーマへの取り組みとして、「ハイブリッドAI推進コミッティ」を紹介しました。
「ハイブリッドAI推進コミッティ」は、日本HPと国内パートナー企業により今年5月に発足した組織で、AIを利用することで成果を出せるよう活動を行っています。実際の成果としてアプライアンス製品の提供を行ったり、オムロンでは製造現場にAIを導入して業務効率の改善が達成を実現するなど、発足から短期間ながらもさっそくコミッティの成果が出ていると言及がありました。
さらにコミッティのAI推進活動の文脈で、日本HPは必要不可欠なハードウェアやそれらを管理するソリューションの提供を行っていると紹介。同日発表された1kgを切る14型ノートPC「EliteBook 8 G2iW 14」や、デジタル体験を向上させる「WXP」、独自ソリューションの「HP IQ」を提供することで、AIの総合プロデュースカンパニーを目指していくと締めくくりました。
人とAIが協働する時代を推進するHPのAI戦略
続いて「今動き出す、働き方の未来~AIが切り拓く、新たな仕事体験~」と題し、HPのSVP and Division President of Global Commercial Systems, Security and Displays SolutionsのGagan Singh氏が登壇しました。
Gagan Singh氏は以前、しばらく東京にいた時期があるとのことで、その知見を活かし開発に携わったノートPC「Dragonfly」の成功に触れつつ、同日に発表される新製品「HP Elitebook 8 G2iW 14」が、AI時代の日本のビジネスマン向けのノートPCとして満足できる製品に仕上がっているだろうと語りました。
また企業におけるAI導入の障壁として、生成AI利用のトークンコストの上昇や、機密情報がパブリッククラウドにアップロードされるリスクなどがあると説明。HPとしてはエッジ(ローカル)処理による高速化とハードウェアレベルで安全な「Trusted AI Edge」、常時コンテキストを把握しユーザーの体験レベルを向上させる「Ambient Personal AI」、防衛や医療など専門分野にAI対応する「Vertical AI Applications」の3本柱を推進することで、PCを個人インテリジェンスのコンパニオンに再定義していくと語りました。
加えて同社の主要AIソリューションの「HP IQ」や「WXP(HP Workforce Experience Platform (WXP)」についても触れられました。HP IQは20B(200億)パラメーターのローカルモデルをPCに搭載することで、エッジ処理とクラウド処理を自動判別するオーケストレーションによりトークンコストの削減や、高速なAI処理を実現できるとアピール。
WXPは企業の全PCと全エージェントを可視化し、AI時代における従業員の体験の向上や経営者やシステム管理者が抱える、AIコストの最適化ができると語りました。
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Elitebook 8 G2iW 14を持ち上げ軽さをアピールするGagan Singh氏
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企業のAI導入には大きな3つの課題があるとHPは考えています
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この3本柱をテーマにHPはPCの個人インテリジェンスのコンパニオンの再定義を推し進めていくそうです
1kg切り、993gのビジネスノートPC「Elitebook 8 G2iW 14」
また基調講演の後、報道陣向けに講演内でアピールされたビジネスノートPC「Elitebook 8 G2iW 14」について紹介するメディア向け説明会も実施されました。
説明会では、日本HPのパーソナルシステムズ事業本部クライアントビジネス本部モバイルビジネス部長から岡亘明氏が登壇し、改めて日本のビジネスマンの働き方を研究して新製品を開発したこと、日本法人向けを強く意識していることが語られました。
Elitebook 8 G2iW 14の本体重量は、最も軽い構成で993gと軽量です。これは日本のビジネスマンが電車に乗って会社へ通勤したり、ノートPCを持って出てさまざまな場所で仕事をすることから、軽量であることが求められると考えてのこと。通勤電車の中ではバッグに強い圧力が加わることも多いため、本製品を含む法人向けモデルでは全モデルでMIL規格準拠の堅牢性をもたせているそうです。
また、キーボードはトップマウント構造を採用しかんたんに交換できるように配慮。キートップは中央に向かって緩やかに窪んだディッシュ形状にしたことで、指先に馴染む良好な打鍵感を実現したとのこと。その他、主な仕様としてCPUに開発コードネーム「Wildcat Lake」で知られるIntel Core シリーズ3を採用した快適な性能もポイントです。
外部接続端子はUSB Type-CやThunderbolt 4に加え、microSDカードスロットやHDMI出力端子も完備し、ビジネスシーンではプロジェクターとの接続や他の機器とのデータのやりとりなども外部機器なしで快適に行えるよう配慮されています。
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日本HP パーソナルシステムズ事業本部クライアントビジネス本部モバイルビジネス部長 岡亘明氏
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新設計のキーボードはトップマウント構造を採用し交換が容易
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今回発表されたElitebook 8 G2iW 14
ビデオ通話の相手がまるでそこにいるかのような「HP Dimension with Google Beam」を体験。展示ブースも大盛況
基調講演とは別の部屋には、日本HPとそのパートナーによる展示、体験ブースが設けられており、こちらも盛況でした。実際の導入事例や、HP製品とパートナー企業の製品を組み合わせたソリューションのデモンストレーションなど展示内容は多岐に渡り、来場者は自社の課題解決などの参考にならないかと各ブースの説明などをかなり真剣に聞いている様子をうかがうこともできました。
筆者も展示されていた「HP Dimension with Google Beam」のデモンストレーションを体験。こちらはHPが発売する「HP Dimension with Google Beam フロアスタンドモデル」とGoogleクラウド、Google Beamを組み合わせたソリューションで、ディスプレイに搭載された7つのカメラで撮影した話者の映像を、Googleクラウドにアップロードしリアルタイムで立体映像として生成、表示するというもの。
現状は1対1の通話しかできないという制約こそありますが、話相手が目の前にいるかのように見えるためビデオ会議とは思えないほどにコミュニケーションがしやすく、非常に興味深い体験でした。





