Windows Centralは2026年9月25日(現地時間)、「The Copilot+ PC brand is dead: Microsoft and PC makers quietly pull back on tarnished Windows 11 AI PC branding|Windows Central」において、MicrosoftがAI PCのブランド名「Copilot+ PC」を縮小する意向を示したと報じた。

これはSurface部門のコーポレートバイスプレジデントを務めるBrett Ostrum氏の発言で明らかになった。Snapdragonサミット2026に参加したWindows Centralの記者が、最近のSurface PCにCopilot+ PCのブランド名が付いていない理由を尋ねたところ、「これらはCopilot+ PCとは呼ばれていません」と回答したという。

  • 2026年9月に発表されたSurface Laptop 13インチ(出典:Microsoft)

    2026年9月に発表されたSurface Laptop 13インチ(出典:Microsoft)

AI PCの新カテゴリーとして始まったCopilot+ PC

Copilot+ PCは2024年、MicrosoftとQualcommがWindows PCの新しいカテゴリーとして立ち上げたブランド名だ。AIを中心に据えた次世代PCとしての位置づけで、一定のシステム要件を満たす製品を対象に、従来のPCでは利用できない専用のAI機能を提供する構想だった。

しかし、発表直後からセキュリティ研究者による批判を受けることになった。とくに目玉機能だった「Recall」からはクレジットカード情報を含む機密情報の保存および抽出が可能と指摘され、安全性に重大な懸念が示された。その結果、MicrosoftはRecallの提供を延期せざるを得ず、Copilot+ PCは目玉機能を欠く状態で出荷することになった。

その後もAI PCへの風当たりは強まり、ブランドイメージが損なわれ、PCメーカー各社はCopilot+ PCの名称をマーケティング資料から削除する流れに至った。Microsoft自身もブランド名への言及を減らしており、2026年に発売されたSurfaceシリーズでは製品名からブランド名を外している。

MicrosoftとQualcomm、「Copilot+ PC」の名称を使わない方向へ

Ostrum氏は発言の中で、新しいSurfaceはCopilot+ PCとは呼ばないものの要件は満たしていると説明した。つまり、Copilot+ PCの要件自体は存在し、今後も要件を満たすPCを出荷するが、ブランド名はマーケティングに使用しない考えを示した。

Qualcommのコンピューティング部門シニアバイスプレジデントを務めるKedar Kondap氏も、「Copilot+ PCという用語を使わなくても、同じ体験を提供することになるでしょう」と述べたとされる。

さらにWindows Centralの記者は、NVIDIAの次期RTX SparkプラットフォームがCopilot+ PCの仕様基準を満たす製品でありながら、ブランド名を前面に出していないと指摘。「意図的な決定だと私は推測する」と述べ、関係各社の間でブランド名を削除する共通認識が存在するとの考えを示した。

「Copilot+ PC」の要件は維持、ブランド名は前面から後退

今回のOstrum氏およびKondap氏の発言から、ブランド名としてのCopilot+ PCが製品マーケティングの前面から後退することは明らかだ。一方、Copilot+ PCの要件は今後も残り続けることになる。

MicrosoftはCopilot+ PCのブランド自体を正式に廃止すると発表したわけではない。一方、新Surfaceでは名称を使用しておらず、ブランドとしての露出は今後さらに減少していく可能性がある。