NECは9月4日、SBペイメントサービス(SBPS)、SB C&Sと提携し、マルチ決済サービス「PayCAS」に顔認証決済を導入すると発表した。3社は、NECの顔認証サービス「Bio-IDiom Services for SaaS」と、SBPSが決済代行を行いSB C&Sが提供する「PayCAS」を連携させ、顔認証決済サービスを開始する。

  • 「PayCAS」で顔認証決済する様子(イメージ)

    「PayCAS」で顔認証決済する様子(イメージ)

「Bio-IDiom Services for SaaS」の概要

3社によると、近年はキャッシュレス決済の普及に伴って決済手段の多様化が進む一方、現金やクレジットカード、QR・バーコード決済などが混在することで、レジ業務の複雑化や待ち時間の増加といった負担が生じているという。労働人口の減少に伴う人手不足を背景にレジ業務の効率化が課題となる中、非接触でスムーズな決済を実現する生体認証技術への期待が高まっているとしている。

「Bio-IDiom Services for SaaS」は、NECの生体認証「Bio-IDiom」の中核技術である顔認証技術を活用したサービス。NECによると、同社の顔認証技術は米国国立標準技術研究所(NIST)のベンチマークテストで、世界第1位の評価を複数回獲得しているという。

利用者は事前に登録サイトで顔情報や支払いに使用するクレジットカード情報などを登録しておくことで、カードやスマートフォンを提示せずに決済できるようになる。店舗におけるレジ業務の効率化に加え、利用者に快適な購買体験を提供するとしている。

取り組みの概要

今回の取り組みは、2024年7月にソフトバンクとNECが発表した、生体認証領域における戦略的提携の一環。ソフトバンクやグループ企業の法人顧客基盤と販売ネットワークを活用し、決済領域へ事業を拡大するものだという。

3社は、ソフトバンク竹芝本社の社員食堂「カフェシバ」で、2026年9月1日から11月30日まで顔認証決済サービスをテスト導入する。延べ1000回以上の顔認証決済を想定し、顔情報の登録から決済までの一連の利用体験や運用性を検証する。得られた知見をもとに、実運用に向けたユースケースの創出とサービス品質の高度化を図る。

加えて、顔認証決済を起点としたオフィスの入退室管理やシステムへのログインなど、さまざまなサービスとの連携も検討する。幅広いサービスを利用できる新たな顧客体験の実現を目指すとしている。

NEC、SBPS、SB C&Sは、生体認証技術と決済サービスの融合を通じて、安全・安心で利便性の高いキャッシュレス社会の実現に貢献するとともに、新たな顧客体験の創出に取り組む。NECは顔認証を含む生体認証技術の利活用において、プライバシーへの配慮と人権尊重を最優先に事業を推進していく考えだ。