Windowsパソコンを使い始めたころ、「ソリティア」や「マインスイーパー」で遊んだ記憶がある人も多いのではないだろうか。Windows Latestは8月31日(現地時間)、「Why Windows stopped including fun games like Minesweeper, Solitaire, and Pinball」において、Microsoftがマインスイーパー、ソリティア、ピンボールなどの歴代ゲームをWindowsに収録しなくなった理由を解説した。

これらゲームはインターネット普及以前からWindowsに標準搭載され、ちょっとした暇つぶしに便利だった。しかし、Windows 8の登場とともに標準搭載されなくなり、Microsoft Storeから入手する仕組みに切り替わった。

当時は明確な説明がなくゲームを探したユーザーも少なくなかったと思われるが、今回Windows Latestは単純なコスト低減だけが理由ではなく、相応の事情があったことを明らかにした。

  • Windows 95に標準搭載されていたマインスイーパー 出典:MobyGames

    Windows 95に標準搭載されていたマインスイーパー 出典:MobyGames

Windowsからゲームが消えた理由

Windows Latestによると、MicrosoftはWindows 8の製品化に合わせてゲーム開発を辞めたわけではなかったという。Windows内にゲームを内包し、メンテナンスを続けることが困難になったことが主な理由としている。

その具体例として、ピンボールとマインスイーパーの開発例を挙げた。ピンボールの開発では、32ビット版から64ビット版に移行する際に深刻な不具合に遭遇。コードは外部の企業が開発した古いもので、コメントは乏しく、原因の特定および修正には正当化できないほどの時間がかかると判断された。

マインスイーパーの開発でも課題が発生。地雷を花に置き換えるグラフィックの変更だけで、ローカライズ、アクセシビリティ、地域配慮などの問題に直面することになり、社内で議論になったとされる。

このような課題を抱える中、Windows 8にMicrosoft Storeの搭載が決定された。これにより解決困難な課題をオペレーティングシステムに内包する必要がなくなり、単独のアプリとしてシステムから分離することが可能になった。

オペレーティングシステムの一部として提供すると、互換性の維持に加えローカライズやアクセシビリティーの問題にも配慮が求められる。一方でアプリとして単独提供すれば、ゲームごとの開発ペース、提供条件で対応することが可能になる。

さらにゲームの内容次第では、アプリ内課金で追加の利益も生み出せるという寸法だ。これら事情が偶然にも重なった結果、ゲームをストアから提供する方針が決定されたと説明している。

標準搭載ゲームには「PC操作を教える」役割もあった

Windowsに標準搭載された初期のゲームは、Windowsの操作を習得する目的で提供されたという。ここ十数年ほどでコンピュータの操作は当たり前の技能となったが、Windows 95の登場時(1995年)はマウスやキーボード操作に不慣れなユーザーは多かった。

マウスという単語も市民権を得ておらず、ネズミを想像して混乱するケースも散見された。Windowsはパッケージ販売が主力でインターネットは普及しておらず、専門書を片手に使い方を学んでいた当時、標準搭載されていたゲームはコンピュータの学習に大いに役立った。

コンピュータが普及すると幼少期からコンピュータに触れる機会が増え、従来形式の学習機会は徐々に低下。さらにインターネットやスマートフォンが急速に普及したことで、旧来のゲームはその役目を終えたと言える。

Microsoftは開発コスト、責任リスクなどの側面から分離を決定している。しかし時を同じくして、その必要性自体も失われていた可能性がある。