Windows Reportは9月20日(現地時間)、「Chrome tests Native PDF Translation via Reading Mode」において、GoogleがChrome Canaryで、PDFの本文をブラウザ内の閲覧モードから翻訳する機能を試験中と報じた。実験用の設定を有効にすると、PDFを開いた際に閲覧モードのサイドパネルが自動で開き、文書から抽出したテキストを翻訳できる。

Chrome内でPDFを翻訳する機能の仕組み

Windows Reportはヒンディー語のPDFで動作を確認した。文書は通常のPDFビューアーに表示され、その横に閲覧モードのサイドパネルが自動で開いた。パネルには英語に訳した本文が表示され、「Translated to English」の通知と、翻訳を取り消す選択肢が出た。

翻訳しても元のPDFは変わらない。翻訳対象は閲覧モードのパネルに表示する抽出済みの文章で、ユーザーは訳文を選択し、別の場所へコピーできる。PDFファイル自体を書き換える機能ではなく、ブラウザ上で文書の内容を別の言語で読む仕組みだ。

翻訳結果はChromeのサイドパネルに表示されるが、実際の翻訳処理はバックグラウンドでGoogle翻訳が担う。GoogleはChrome Canaryの言語設定にあるGoogle翻訳の説明文も更新し、サイトとPDFをユーザーの希望する言語へ翻訳する提案が可能と明記した。説明文には、サイトの自動翻訳も可能と記載している。

PDFビューアーに翻訳ボタンは追加せず、閲覧モードで訳文表示

現時点では、PDFビューアに一般的な翻訳ボタンを追加する方式は採用していない。専用フラグを有効にした場合に、閲覧モードを通じて翻訳機能を利用する。Google翻訳のWebサイトには、すでに「ドキュメント」欄からPDFをアップロードして翻訳する機能がある。PDFの表示と訳文の閲覧を、同じブラウザ内で利用する仕組みとなる。今回の試験は、ChromeでPDFを閲覧する流れの中で文章を翻訳する点に特徴がある。

試用するには、最新版のChrome Canaryで「chrome://flags」を開き、「Enable Translate PDF」を検索する。該当フラグを「Enabled」に変更し、Chromeを再起動する。その後、希望する言語とは異なる言語のPDFを開く。有効化後は閲覧モードのサイドパネルが自動で開き、対応するPDFのテキストを翻訳できる。

この機能は実験段階にあり、利用にはフラグの有効化が必要だ。Googleは、Chromeの全ユーザーに提供する時期を発表していない。