Windows 11で当たり前のように使っているスタートメニューやタスクバー、右クリック、ごみ箱――。これらの基本的な操作の多くは、31年前に登場したWindows 95にルーツがある。Windows 95はWindowsの操作体系を大きく変え、その設計思想は現在のWindows 11にも受け継がれている。

Windows Centralは8月24日(現地時間)、「Windows 95's redesign is still the most profound 31 years later - I take a look at what survived more than three decades of hardware evolution|Windows Central」において、MicrosoftがWindows 95を発売してから31年を迎えたことを受け、同OSで導入された主要な設計と現在のWindows 11に残る要素を振り返った。

  • Windows 95のデスクトップ画面。当時導入されたスタートボタンやタスクバーなどの基本的な操作体系は、Windows 11にも受け継がれている(出典:Microsoft)

    Windows 95のデスクトップ画面。当時導入されたスタートボタンやタスクバーなどの基本的な操作体系は、Windows 11にも受け継がれている(出典:Microsoft)

「スタート」も「右クリック」もWindows 95から始まった

Windows 95(英語版)は1995年8月24日に発売された。当時は大きな注目を集め、Microsoftはテレビドラマ「Friends」の出演者を起用し、1時間にわたるWindows 95のビデオガイドを制作したという。国内では同年11月23日に販売が解禁になり、日付が変わると同時に深夜販売を開始する店が複数現れ、冬近い夜間にもかかわらず店頭には長蛇の列が並んだ。

Windows 95が注目を集めた背景には、Windows 3.1からの飛躍的な機能の向上がある。Windows 3.1では、プログラムマネージャを使ってアプリケーションを整理していた。画面にはアイコンを含む入れ子状のウィンドウが並び、システム全体を操作する統一された画面やタスクバーは存在せず、初心者には学習難易度の高いシステムだった。

Windows 95では、画面左下にスタートボタンを配置し、そこからスタートメニューを開く仕組みを採用した。スタートメニューにはインストールしたソフトウェアや保存したファイルへのショートカット、各種設定、シャットダウン機能などが収められ、直感的な操作が可能になった。

スタートボタンを内包するタスクバーは、起動中のアプリケーションを切り替える手段となった。ファイルを削除しても戻せる「ごみ箱」もWindows 95で初めて導入された。

右クリックによるコンテキストメニューもWindows 95で登場した。対象を右クリックしてメニューを表示することができ、ユーザーは各種メニューを探す煩わしさから解放された。ファイル管理では、Windows 3.1のファイルマネージャに代わってエクスプローラーが導入され、ファイルの包括的な管理に対応した。

31年後のWindows 11にも残るWindows 95の設計

31年後のWindows 11にも、Windows 95に由来する基本機能は残されている。スタートボタン、タスクバー、コンテキストメニュー、ごみ箱がその代表的な存在だ。外観は何度も変更されたが、基本的な機能そのものは維持されてきた。

Windows Centralの記者は、Windows 95で導入されたユーザーインターフェイスが、30年以上にわたるハードウェアやOSの変化を経てもWindowsの基盤として残っている点を強調した。

一方、Microsoftが研究するAI OS「Aion」では、従来のWindowsとは異なる操作体系が模索されている。Windows 95が確立した操作の基本形は31年間生き続けてきたが、AIの登場によって、その前提そのものが変わる可能性も出てきた(参考記事:Microsoftの未公開OS「Aion」の全貌、流出資料で判明した“Copilot OS”構想)。