伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は8月21日、AIによる動画解析で現場作業のプロセスマイニングを可能にする「ProcessLens」の提供を開始した。カメラ映像から作業の流れやボトルネック、作業者ごとの差異などを可視化し、業務の標準化や社員教育を通じた品質向上、効率化を支援する。製造業や物流業など、現場作業を伴う業界を中心に展開し、3年間で50件の受注を目指す。
プロセスマイニングは、業務システムの操作履歴などから「いつ、誰が、何をしたか」といったイベントログを作成し、実際の業務の流れを可視化・分析して課題や改善ポイントを明らかにする手法。従来の業務改善はシステムの操作ログを取得できるオフィスワークを中心に適用され、現場業務の改善では担当者へのヒアリングや目視確認などの定性的な情報に依存するケースが多かったという。
ProcessLensでは、ウェアラブルカメラや固定カメラで撮影した映像をAIで分析し、作業者の行動や作業内容、工程を自動的に読み取って可視化する。作業開始・終了、機器操作、確認作業、移動、待機などの行動をデータ化し、担当者間の技能差やボトルネックとなる工程、品質や作業時間に影響を与える要因などを把握できるとしている。
製造現場では、熟練者と非熟練者の作業手順や確認回数の違いを可視化することで、品質や作業時間に影響する工程や行動を特定できる。物流や保守業務では、待機時間や移動時間が発生する箇所を分析し、業務全体の最適化につなげられるという。
CTCはこれまで、プロセスマイニングやタスクマイニングを活用した業務プロセス改善サービス「MiningLab」を提供しており、そこで培った知見を活用してプロセスマイニングの対象をオフィス業務から現場業務へ拡張した。今後は、業務変革支援サービス群「Data&AI Offering Suite」をはじめ、業界別サービスの拡充も視野に、映像解析の精度向上と高度化に取り組むとしている。
編集部メモ
CTCは2020年からCelonisのプロセスマイニング製品を取り扱うなど、同分野での支援を展開してきた。現在はプロセスマイニングやタスクマイニングを活用した業務改善サービス「MiningLab」を提供している。2026年4月には、PCの操作履歴を生成AIで分析して業務改善につなげる「GenTaskMining」を「MiningLab」の構成サービスとして提供開始。今回のProcessLensでは、さらにカメラ映像を活用し、分析対象をPC上の操作から現場での人の動きへと広げた形だ。
