【 厚生労働省 】労働系次官の誕生なるか 村山職業安定局長が有力視?

7月末にも行われる厚生労働省の幹部人事では、就任から丸2年を迎える伊原和人事務次官(1987年、旧厚生省)が勇退する公算が大きい。後継次官には、旧労働省出身の村山誠職業安定局長(90年)が有力視されている。村木厚子氏以来で、実に約11年ぶりとなる労働系次官の誕生となるか注目が集まる。

 村山氏は、残業時間規制を含む働き方改革関連法の立案に担当課長として深く関わった経験を持つ。近年は国会対策などに当たる官房長を2年経験し、医療や年金など政権の重要政策を支えた。謙虚な人柄で知られ、与野党の政治家からの評価も高いという。

 次官レースで村山氏のライバルと目されるのが、間隆一郎保険局長(90年、旧厚生省)。

 老健局長や年金局長など省内の重要ポストを歴任。介護報酬改定や年金制度改革関連法を手掛け、直近では市販薬と成分や効能が似た「OTC類似薬」に対する追加の患者負担導入を柱とする医療保険制度改革を主導。中堅幹部は「政策実績では間さんの方が上」と語る。

 厚労省で近年、厚生系からの次官輩出が続いたのは、年金や医療といった社会保障改革が政権の最重要課題だったことが影響している。

 しかし、高市政権は裁量労働制など労働時間制度の見直しを検討しており、省内の労働系幹部は「村山さんが次官になる絶好の機会だ」と語る。厚生系幹部からも「今回は村山さんが次官にならないとおかしい」との声が上がる。

 現状では村山氏が一歩リードしているようで、間氏は事務方ナンバー2の次官級ポストである厚労審議官に昇格しそうだ。さらに「村山氏が来年夏に勇退した場合、次官のお鉢が間氏に回ってくる可能性も十分あるのでは」との声も厚生系幹部から出ている。

 実際、87年入省組は厚生系の大島一博氏と伊原氏が2年ずつ次官を務めている。ただ、91年入省組にも黒田秀郎老健局長や宮崎敦文官房長など厚生系の次官候補がおり、人事の先行きを見通すのは難しそうだ。

【「力の行使」による国際秩序変更が意味するもの 】マーケットコンシェルジュ代表・上野泰也