伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は5月12日、信頼性が保証されたデジタル証明書(Verifiable Credentials:VC)サービスを、BtoC向けクラウドID基盤サービス「SELMID(セルミッド)」の新機能として追加し、提供を開始した。認証業務を行う企業や教育・行政機関、団体を中心に展開し、3年で2億円の売上を目指す。
VCは、国際標準仕様に基づいた、改竄や偽造できないことを第三者が確認できるデジタル証明書の仕組みで、証明書を発行する事業者(発行者:Issuer)、証明書を保持・利用する個人(保持者:Holder)、提示された証明書を検証する事業者(検証者:Verifier)の三者間で運用される。
今回追加したVCサービスでは、改竄や偽造を防ぐ暗号技術を組み込むことで、プライバシー保護や迅速な認証プロセスの強化、認証業務の大幅な簡素化を実現するとしている。保持者が必要な情報だけを選んで検証者に提示する「選択的開示」にも対応しており、個人情報の開示項目を必要最小限に抑えられる。
紙や物理カードによる証明書は、偽造・改竄・紛失のリスクに加え、確認手続きの煩雑さや情報漏洩の懸念があるとされる。また、リモートワークの定着や個人情報保護規則の強化におり、非対面での情報開示において、必要最小限の情報で安全に認証できる仕組みが求められているとする。
そうした中で新サービスでは、国際基準に基づき標準化されたAPIとデータ形式を採用しており、他システムから発行された証明書との連携も可能だという。
CTCはこれまで、マイナンバーカード認証対応サービスや在学認証を活用したオンラインチケット販売、自社社員証のVC化実証などの実績を持つ。今後は教育・医療・金融・観光など社会基盤の多様な分野での活用を推進し、国内外の標準仕様との相互運用性を強化することで、グローバルなデジタルIDエコシステムの構築に貢献するとしている。
編集部メモ
CTCが提供するBtoC向けクラウドID基盤サービスのSELMIDは、さまざまなID提供元と各種サービスをつなぐ“ID連携ハブ”として機能するもので、ユーザーの利便性向上に貢献するとともに、企業としても信頼性の高い顧客情報管理が可能になるとする。同サービスの提供は2024年12月に開始されており、初期費用150万円(税抜)~、月額50万円(税抜)~という価格帯でBtoC向けWebサービス企業を中心に展開されている。

