伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は4月23日、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンが提供する製造業向けクラウドサービス「3DWorks」の取り扱いを4月より開始すると発表した。試作段階で生じる開発部門と生産部門の仕様調整を効率化し、開発期間の短縮とコスト削減につなげるとしている。
製造業では、熟練工の高齢化と人手不足が進む中、設計工程での3D CADの導入が広がる一方、試作・製造工程では依然として2Dの紙図面が多く使われている。紙図面への書き込み漏れや部門間の認識違い、熟練技術者の暗黙知に依存した作業などが要因となり、金型修正の手戻りや試作のやり直しが発生し、開発期間の延長やコスト増加につながっているという。
3DWorksは、部門やツールごとに分散する設計、製造データを3Dモデルのマスターデータとして統合、共有し、判断と情報共有を効率化するクラウドサービス。高精度な3Dデータ技術により、設計データに含まれる寸法、公差などの製造情報(PMI)を正確に活用し、3Dモデル上の情報を基に2D図面や検査表を自動生成する。また、試作品の測定結果を3Dモデルに重ねて可視化することで、修正箇所や程度を関係者が直感的に把握でき、合意形成を迅速に進められるとしている。修正履歴は自動で蓄積され、修正のやり直しや調整作業の削減、不具合の再発防止、ノウハウの活用と継承にも寄与するという。
富士フイルムビジネスイノベーションの社内実証では、金型トライ回数が約38%削減され、開発期間も約4カ月短縮された。CTCは、約4カ月間の検証期間で操作方法の教育や基本機能の活用を伴走型で支援し、その後の約1カ月で関連するCADツールの導入を含めた本番環境を構築する。あわせて、クラウドセキュリティやPLM(製品ライフサイクル管理)、データマネジメントなどの知見を活用し、既存システムとのスムーズな連携に向けた全体最適を図るとしている。
