マクセルは、最大150度という高温下でも充放電できるセラミックパッケージ型全固体電池「PSB401010T」を開発。11月上旬より順次サンプル出荷を開始する。
幅広い放電温度範囲に対応し、信頼性と安全性を高めた「PSB401010H」(量産中)に、全固体電池の作動上限温度を150度まで引き上げる技術(2024年発表)を盛り込んだ新製品。
電池寿命の指標となるサイクル数は、PSB401010Hと比べて約5倍まで向上。高温環境下で使用される機器にPSB401010Tを用いることで、従来の電池よりも機器の使用可能時間が延びることが期待できるという。
PSB401010Tの主な仕様は以下の通り。
- 動作温度:充電時:0〜150度 / 放電時:-20〜150度
- 外形寸法:10.5×10.5×4mm(縦×横×高さ)
- 標準容量:6mAh
現行製品のPSB401010Hも、従来のリチウムイオン電池が使えない高い温度領域で使用可能なことから、高温環境下で使用される産業機器、データロガーやRTC(リアルタイムクロック)といった機器への採用が進んでいる。
さまざまな分野でのサンプル評価が進むなか、顧客からさらなる放電上限温度の向上の要望が多数寄せられたことを受け、こうしたニーズに応えるべく製品化に向けた開発を進めて商品化に至ったかたち。
