
「グループ一体でどう成長していくかが大事。その中心、中核がソニー生命。我々の提供価値をもっと広げる必要があると考えた」
ソニー生命は1979年に設立され、81年に営業を開始した。今年は営業開始から45年という節目に当たる。昨年度も新契約年換算保険料、保険料等収入、新契約高で過去最高を更新するなど、成長を続けている。
現在は「お客さまの『生きがい』ある人生をお守りする」をビジョンとして掲げているが、2025年7月、このビジョンを基に、新たなコーポレートスローガン「生きがいを、愛そう。」を策定した。
「ソニーグループは感動を軸としたパーパスを掲げ、ソニーフィナンシャルグループも『感動できる人生を、いっしょに。』をビジョンとしている。生命保険は目に見えないもの。『あなたの大切なものは何ですか?』というのが本質的な問いかけになる。社会に優しさ、生きがい、豊かさを問いかけることが必要なのではないか」と策定の思いを語る。
25年9月、ソニーFGは東京証券取引所プライム市場に上場した。親会社が子会社株式の一部を株主に現物配当として渡し、子会社を分離・独立させる「パーシャルスピンオフ」の日本で初めての事例となる。上場を控えたタイミングでの新たなスローガン策定で「今やらなくて、いつやるんだという思い」と強調。
24年の「新NISA」開始以降、銀行、証券のみならず生命保険会社も資産形成に注力している。「保障と資産形成はこれまでも表裏一体。保障と資産形成をつなげていく意味でも金融サービスの大きな柱」
今後さらに、資産形成分野の強化を進める考え。「お客様にサービスを提供していくと同時に、我々もチャレンジしていく」
近年、「若者の保険離れ」や、保障されるべき顧客に保障が提供されない状態である「プロテクションギャップ」の問題が言われるが、「お客様のニーズを引き出し、必要保障を提供することで成長し続ける」と意気込む。