AMDは、同社のアダプティブSoCである「Versalシリーズ」の1つ「Versal AI Edge」の第1世代品で宇宙グレード(XQR)の「VE2302(XQRVE2302)」が米軍仕様MIL-PRF-38535規格におけるクラスB認定を完了したことを発表した。

同製品は、機械学習(ML)アプリケーション向けに最適化された統合型の強化型「AMD AIエンジン(AIE)テクノロジー(AIE-ML)」を搭載。AIE-MLは、AI推論でよく使用されるデータ型のサポートをしており、第1世代のAIエンジンと比べて、2倍のINT8性能と16倍のBFLOAT16性能を提供するほか、レイテンシも抑えることが可能となったという。また、広帯域幅の共有メモリアクセスを提供する新たなメモリタイルにより、ローカルメモリも2倍に高められているという。

主な仕様として、Arm Cortex-A72×2、Cortex-R5F×4、AIE-ML、DSPブロック、FPGAプログラマブルロジックなどを搭載。パッケージサイズは23mm×23mmで、アダプティブSoCとして先行して宇宙グレードとしての認定を取得した「Versal AI Core」に分類される「XQRVC1902」と同じ性能のプロセッサシステムを基板面積の30%未満で実現できるとしており、これらの機能を活用することで、開発者は生のセンサデータを高精度な有用な情報に変換することができるようになるとしている。そのため、同社では、画像検出や分類、自律航行、センサデータ処理などを活用したテレメトリの異常検出、地球観測時の災害検出、植物などの識別、雲の検出などといった宇宙で求められるAI推論処理が可能になるという。

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