三井不動産は10月10日、生成系AIを活用した自社特化型AIチャットツール「&Chat」を開発し、全従業員約2500人を対象に2023年8月より運用を開始し、10月下旬よりアイデアソンにて、プロンプトのアイデアの社内公募を開始するなど、本格的に社内活用を推進していく方針であることを発表した。
&Chatは、社員が生成系AIを安心・安全に業務に活用することを目的に、三井不動産とアルサーガパートナーズが共同で開発したAIチャットサービス。
パブリッククラウド「Microsoft Azure」上で提供する「Azure OpenAI Service」の最新バージョンである「GPT-4モデル」を使用し、セキュリティが担保された社内専用環境のみにデータが保管され、入力情報を社外の組織に送信することなく安心して利用でき、最新のインターネット情報の参照も可能なサービスとなっている。
また、&Chatから精度の高い回答が得られやすくするため、汎用性が高い「文章の要約」「ビジネス英語に翻訳」「報告書の作成」といったプロンプト集も開発しており、今後も拡充していく予定だ。
汎用ユースケースに留まらず、さらに高度な活用を目指し、社内データと連携し「&Chat」にノウハウを蓄積することを企図し、第1弾としてITマニュアルの&Chatへの読み込みも実施されている。
今後は連携する社内データをより拡充することで、全社のさまざまなマニュアルの検索・読み込みの煩雑さを解消するなど、一層の業務効率の向上を進める方針。さらに問い合わせ対応など、顧客の体験価値向上に寄与することも目指す構え。