ベルギーimecが主催する半導体洗浄・表面準備や超清浄化プロセスに関する国際会議「UCPSS 2023(16th Symposium on Ultra Clean Processing of Semiconductor Surfaces)」が、2023年9月12-14日にベルギーの古都ブルュージュで開催される。

同会議は、1992年以降、隔年で偶数年に開催されてきたが、新型コロナの影響を受け、2018年を最後に対面での開催が中断されていた。今年から、新たにリアル会場での奇数年での隔年開催が決まり、現在、発表論文の募集が始まっている

従来からの洗浄・表面準備や汚染制御・分析に関するテーマのほかに、発表が期待されているホットな研究テーマとしては、以下のようなものが挙げられる。

  • 新トランジスタ構造の非常に敏感なFEOLプロセスのためのIVおよびIII/V族材料の表面化学
  • 先端ロジックや3D IC構造形成のためのPost-CMP洗浄
  • 超高アスペクト比構造のパターン倒壊しない表面処理手法
  • 超臨界流体を用いた洗浄・乾燥
  • Qubits(量子コンピューテイング)や先端メモリのための新規材料の表面準備
  • BEOLプロセスのための新たな洗浄材や洗浄手法
  • 新しいフォトレジスト材やポリマー残渣の剥離
  • EUVマスクのドライおよびウエット洗浄、ぺリクル膜の評価
  • WS2やMoS2やグラフェンなど2D材料の洗浄および表面準備
  • バイオセンサや新型太陽電池の洗浄や表面準備
  • 新しいFOUP構成材の評価およびFOUP内部の雰囲気制御および分析

今回の会議では、imecが基調講演で、FinFETから将来のCFETに至るトランジスタ構造の変化にともなう洗浄、エッチング、次工程への表面準備について解説することになっている。また、本会議の開催に先立つ9月11日には、洗浄技術や汚染制御技術の初心者向けにチュートリアル(教育的講義)が開催されることになっている。