本田技研工業(ホンダ)は、モビリティサービスの新たな取り組みとして、「HondaJet」を含むさまざまなモビリティを活用し、国内の中長距離移動をより便利で快適にする事業の検討を開始すると4月27日に発表した。

HondaJetは、ホンダの航空事業を担うホンダエアクラフトカンパニーが開発、販売を行う小型のジェット機(ビジネスジェット)。

  • 新たなモビリティサービスにて使用予定の「HondaJet」

    新たなモビリティサービスにて使用予定の「HondaJet」(出典:ホンダ)

ビジネスジェットは、移動時間の短縮や自由なスケジュール設定、プライベート空間の確保が可能なことから、ビジネスシーンを中心に広く活用されており、利便性が高い移動手段として世界的に認知されているが、日本市場では、ビジネスジェットに対する社会的認知の低さやインフラ・サービスの未発達により、米国などの欧米諸国と比較して規模が小さく、発展途上にあるという。

そこでホンダは、ビジネスジェットや、二輪・四輪ビジネス領域での豊富な経験を活かし、さまざまなモビリティを活用した新たなサービスの検討を開始したという。 日本には、公共交通による移動が不便な地方都市が多く存在し、そうした都市間を、HondaJetを活用しながら結ぶことで、移動の大幅な効率化や地方活性化、遠隔地医療への対応などにも貢献することができるとしている。

また同取り組みでは、Honda単独ではなくモビリティサービスに関連する事業者や地方自治体などと連携し、陸上移動や目的地でのアクティビティを含む、一貫した移動体験を可能にすることも検討しているという。

  • HondaJetを活用したモビリティサービス_イメージ

    HondaJetを活用したモビリティサービスイメージ(出典:ホンダ)

なお同社は、同事業に関する受容性検証や事業化に向けた課題抽出を目的として、2022年中にデモフライトを含む概念実証を開始する予定だとしている。