商船三井とユーグレナは、茨城県大洗港において、商船三井グループの商船三井フェリーが保有・運航するフェリー「さんふらわあ しれとこ」で、ユーグレナが販売する次世代バイオディーゼル燃料を使用した実証試験航海を実施したことを3月29日に発表した。

今回使用した次世代バイオディーゼル燃料は、バイオマス(生物資源)を原料とし、船舶のディーゼルエンジンに対して内燃機関を変更せずに使用が可能。旧来使用されている重油に比べて大気汚染をおよぼす硫黄分を含まないため、2020年に開始された、海運業界において燃料油に含まれる硫黄分含有率を3.5%以下から0.5%以下に厳格化する「SOx規制」に対応しているとしている。

また、同バイオ燃料は、燃焼段階ではCO2を排出するが、バイオマス原料が成長過程で光合成によってCO2を吸収するため、使用した際のCO2の排出量が実質的にはネットゼロとなるカーボンニュートラルの実現に貢献すると期待されているという。

商船三井グループは、2050 年までにネットゼロ・エミッションを達成する事を目標としており、その活動の中で、ユーグレナの日本をバイオ燃料先進国にすることを目指す「GREEN OIL JAPAN」宣言に賛同し、今回の実証試験航海の実施に至ったという。

  • 実証試験航海に先駆け行った式典の様子

    実証試験航海に先駆け行った式典の様子(出典:商船三井)