ゼネテックとBIRD INITIATIVE(BIRD)は、3Dシミュレーションソフトウェア「FlexSim」にBIRDのAI技術を統合し、デジタルツインのモデリングと仮説検証が行えるソリューション「iPerfecta(アイパーフェクタ)」を共同開発し、FlexSimのアドオン機能として10月25日から販売を開始したことを発表した。

FlexSimはアメリカのFlexSim Software Productsが開発する3Dシミュレーションソフトウェア。欧米や中国をはじめとした81か国で使用されており、ゼネテックが日本総代理店を務めている。

FlexSimの特徴は、簡単な操作で大規模なシミュレーションまで可能なことで、そのFlexSimにBIRDがもつAI技術を付加したiPerfectaを使用することで、従来よりも少ないデータでデジタルツインを構築し、仮説検証を行うことが可能になるという。例えば、「故障に関するデータがなくとも、わかっている出荷量データから故障頻度や故障時間を推測」することが可能とのことだ。

  • iPerfectaのデモ画面

    iPerfectaのデモ画面。わかっている出荷量などを記入すると

  • iPerfectaのデモ画面

    故障頻度や故障時間の推定値が算出される

  • iPerfectaのシミュレーション画面例

    iPerfectaのシミュレーション画面例(出典:ゼネテック)

また、AIによる推定で「目標の出荷量から作業人数、AGV台数を推定」することなどが可能となり“得たい結果に基づく全体最適化、成果最大化のシナリオを導き出す”といった活用が可能だとしている。

  • 一例

    iPerfectaの活用一例

生産ラインの効率改善、設備の設置計画といった製造業や物流業での利用のほか、人流のシミュレーションも可能なため、テーマパークなどの施設や病院などでも活用を見込んでいるという。

なお、価格はFlexSimのライセンス費用とSI・コンサルティングなどの費用を合わせて約2,000万~5,000万円(個別見積もり)としており、ゼネテックは5年間で300ライセンスの販売を目指すとしている。

  • 発表会参加者

    発表会に出席したゼネテック 執行役員DX事業本部の柏山正守氏、同代表取締役社長の上野憲二氏、BIRD INITIATIVE 代表取締役社長兼CEOの北瀬聖光氏、同Head of assimee companyの木佐森慶一氏