ヤマハ発動機は6月16日、電子部品表面実装用マウンターとベアダイ対応のダイボンダー機能を1台に併せ持つハイブリッドプレーサーの新製品として「i-Cube10(YRH10)」を発表した。

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    「i-Cube10(YRH10)」の外観

同装置は、デバイス組み立て用ハイブリッドプレーサーに、ウェハ供給装置を標準装備したロングセラー機「i-Cube II D(YHP-2D)」の後継機として開発されたモデルで、半導体実装や部品組み立て向けに提供され、主にカメラモジュールやMEMSをターゲットとしていると同社では説明する。

搭載ヘッドとウェハカメラの動作を最適化し、相互ユニットの待機時間ロスをゼロ化したほか、スキャンカメラをヘッドに装備することにより、ウェハ吸着後の部品認識を移動中に完了。最短距離で搭載位置への移動が可能となり、効率の良い動作サイクルを実現したという。さらに、搭載ヘッドのノズル数を4本から10本に拡大させることで、部品搭載数に対するヘッドのサイクル数の削減にも成功したとのことで、その結果、ベアチップ搭載速度10,800CPH(ウェハ供給時)の高速搭載を実現したという。

また、フレームの剛性を抜本的に見直し、高剛性コンベアの採用によりヘッド稼動時のコンベアの動的振動を低減したほか、軸制御の最適化と熱補正機能などにより、±15μm(μ+3σ)の高い搭載精度の実現ならびに維持を可能としたという。

そのため、生産能力と搭載精度は従来機と比べて50%ずつ向上したという。

さらに、最大10枚のウェハをセット可能な無停止ウェハ供給ユニットや、最大330mm×250mmサイズ基板への対応、自動ツール交換、デュアル突き上げユニットなど、高い汎用性をサポートする多彩な機能も装備しているという。

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    YRH10の基本仕様

なお、同装置は7月1日より発売され、国内外合わせて年間100台の販売を目指すとしている。