仏Yole Développementは、電気自動車(EV)/ハイブリッド車(HEV)の普及や、ワイドバンドギャップ(WBG)材料の採用拡大により、パワーモジュール・パッケージング業界が2017年~2023年にかけて、8.2%の年平均成長率(CAGR)で成長を続け、2023年には19~20億ドルほどの市場へと成長するとの市場調査予測を公表した。

  • パワーモジュール・パッケージング業界の市場規模

    パワーモジュール・パッケージング業界の材料別市場規模の2017年と2023年の比較 (出所:Yole Développement)

中でも伸び率が高い分野がSiCで、CAGRは29%。すでにTeslaは、Model3のインバータとしてSTMicroelectronicsのSiC電源モジュールを採用しており、WBGが市場へ浸透しつつあることを示す証拠となっていると同社では説明している。

  • Tesla Model3のSiCモジュール

    SYSTEMPlus Consultingのリバースエンジニアリングによる解析によって判明したTesla Model3に搭載されたSTのSiC MOSFETモジュール (出所:Yole Développement)

  • パワーモジュールパッケージの例

    パワーモジュールパッケージの例。左がInfineon Technologiesのハイブリッド・パックドライブ・パッケージ 、右がトヨタ・プリウスに搭載のダブルサイド・クーリング(DSC)パッケージの断面 (出所:Yole Développement)

なお、現在のパワーモジュール市場のドライバ役はIGBTで、2018年下半期の成長率は、中国のEV/HEVセクターの伸びにより20%超を記録する見込みで、こうした伸びが続けば、2023年にパワーモジュール市場全体では55億ドルを超す規模に成長することが期待できると同社では説明している。