Hondaの航空機事業子会社のホンダ エアクラフト カンパニーは、小型ビジネスジェット機「HondaJet」の最新型としてアップグレードされた「HondaJet Elite(エリート)」を発表した。同機種は、従来のHondaJetに比べて、航続距離が約17%延長されているという。

  • HondaJet Elite(エリート)

    HondaJet Elite(エリート)

「HondaJet Elite」は、主翼上面のエンジン配置(Over-The-Wing Engine Mount)形態や自然層流翼型、自然層流ノーズ、一体成型複合材胴体などの技術を従来のHondaJetから引き継ぎ、さらに複数の最新技術と装備が加えられた小型ビジネスジェット機。その結果、従来のHondaJetに比べて、航続距離が約17%(+396km)延長され、1,437ノーティカルマイル(約2,661km)となっている。

また、エンジンインレット(空気取り入れ口構造)に、客室内のノイズを低減する新構造を採用しているほか、すべての飛行フェーズにおいて速度や巡航高度、燃料消費率などを最適化する飛行計画を自動作成する「飛行マネジメント機能」や、必要滑走路長・Vスピード・適正な上昇/進入角度などを自動計算する「離着陸距離マネジメント機能」、運用限界を超える領域での飛行を防ぐ「機体安定性及び安全性強化機能」、ゴーアラウンド時にも自動操縦機能を保持し、パイロットの負荷を軽減する機能などが搭載されている。

燃費効率も非常に優れており、同等サイズの双発ビジネスジェット機よりも温室効果ガス排出量を低減している。これらにより、HondaJet Eliteは、高水準の最高速度、最大運用高度、上昇性能、燃費性能、静粛性、室内サイズおよび航続距離を実現しているという。

さらに、機体カラーにアイスブルー・ルビーレッド・マナークオレンジの特別色が追加されたほか、スピーカーレス室内音響システム「Bongiovi(ボンジョヴィ)オーディオシステム」や、オプションでベルト付き化粧室シート、新デザインギャレー、ツートンカラーの皮革製エグゼクティブシートなどの機内装備も用意されているということだ。