Red Hatは5月31日、オープンソースのIT自動化フレームワークの最新版「Ansible 2.1」の提供開始を発表した。

Ansibleは、ネットワーク設定、クラウド展開、開発環境の構築といったルーチン活動を自動化することで、より早く容易にITアプリケーションや環境を展開できるフレームワーク。

Ansible 2.1では、Microsoft Windows環境をサポート。単一の自動化プラットフォームで、クロスプラットフォームの完全自動化が利用できる。具体的には、Microsoft AzureのResource Manager機能を活用するなど、ハイブリッドクラウド展開に対するAnsibleのサポートを拡充。また、Windowsファイル共有の管理およびWindowsファイアウォールを可能にし、Ansible内のWindowsの自動化可能エリアを拡大した。

さらに、NT LAN Manager(NTLM)でドメインに参加しているマシンの管理が容易になったほか、ドメインファイル共有、Microsoft SQL Server などへの透過的なアクセスを必要とするレガシースクリプトやインストールの認証情報フローを改善している。

コンテナに対するサポート拡充も図った。Ansible 2.1では、docker-serviceという新しいモジュールに加え、Ansibleの既存のDockerモジュールを書き直して導入。Ansible 2.1の新しいdockerサービスモジュールを使用すれば、ユーザーは Docker Composeをより広範囲のAnsible playbookに組み込み、コンテナ環境の外にあるネットワークやオペレーティングシステム、展開インフラストラクチャを設定ができるという。

Ansible 2.1は、GitHub、PyPi、主要Linuxディストリビューションのパッケージマネージャー経由で入手可能。Ansibleの展開でさらなる管理、知識、委託を求める顧客向けに、有償サービス「Ansible Tower」を用意している。