ついに米国で「Google Glass」のExplorerプログラムが一般公開となった。ベータ版ではあるが、米国居住者は招待状なしに購入申し込みができる。価格は1,500ドル。調査会社のIHSが弾いた製造コストは1セット当たり152.47ドルで、販売価格の約1割だ。だが、Googleは90%のマージンを得るというわけではなさそうだ。

IHSのTeardown Analysis Serviceが分析したGoogle Glassの製造コストは、152.47ドル。このうち、BOM(部品表)と言われる部品コストは132.47ドルだ。内訳はチタニウムフレームの22ドル(BOMの17%)、LCOS(反射型液晶素子を使った反射型液晶プロジェクタ)の20ドル(BOMの15%)など。これに製造費20ドルが加算され、製造コストを152.47ドルとしている。集積回路(IC)に始まり、Texas Instrumentsのコンポーネントが多用されているとのことだ。

このように製造コスト(152.47ドル)は販売価格(1500ドル)の約1割だが、Google Glassが収益性の高い製品というわけではなさそうだ。IHSでは、「新しい技術分野を開拓する新製品ではよくあること」としながら、開発や設計のリソース、加工技術などのNRE(再現しない技術コスト)などの部品に関連しない費用が多くかかっていると分析している。

IHSは、ソフトウェアとプラットフォームの開発、それにツールやその他の初期費用に多大なコストが費やされており、「1,500ドルでGoogle Glassを購入することは、152.47ドルのパーツと製造コストをはるかに上回るものを手に入れることになる」としている。

ついにExplorerプログラムが一般公開になった「Google Glass」