マイクロソフトは6日、セキュアな運用管理を実現する管理ソフトウェア群「Forefront」「System Center」の新製品を発表した。同社が掲げる「Dynamic IT構想」に基づき、包括的なセキュリティ強化と統合的な運用管理を実現するという。

発表された製品は以下の通り。

Forefront Microsoft Forefront Server Security Management Console日本語版
Intelligent Application Gateway 2007
System Center Microsoft System Center Data Protection Manager 2007日本語版
Microsoft System Center Virtual Machine Manager 2007日本語版
Microsoft System Center Configuration Manager 2007日本語版
System Center Server Management Suite Enterprise ライセンス日本語版

提供開始時期は、「Microsoft System Center Configuration Manager 2007日本語版」のみ2008年2月1日の予定。他はすべて当日出荷開始。

「Microsoft Forefront Server Security Management Console日本語版」はForefront Server Security製品ファミリの一部で、企業内のExchange Server 2007、Office SharePoint Server 2007、およびWindows SharePoint Services 3.0の各環境を、ウイルス、ワーム、スパムなどの不適切なコンテンツから保護する。管理者は、Forefront Server Security Management Consoleを使用し、企業全体でのForefront Server Security製品の構成、展開、更新、およびレポート処理を容易かつ効果的に管理できる。

「Intelligent Application Gateway 2007」(IAG2007)は、SSL-VPN、Webアプリケーション・ファイアウォール、エンドポイントセキュリティ管理を行う。多種多様な基幹業務アプリケーションのアクセス制御/認証、コンテンツ検査が可能。管理者はIAGを使用して、デバイス、ユーザー、アプリケーション、その他のビジネス基準に基づいてカスタマイズされたリモートアクセスポリシーにより、アプリケーションおよび情報の使用ガイドラインへの準拠を徹底できる。

「Microsoft System Center Data Protection Manager 2007」(DPM2007)は、ファイルサーバ、Exchange ServerやSharePoint Serverなどのアプリケーションサーバ、SQL Serverのデータベース、仮想サーバのイメージ、デスクトップPCのデータなどを高速、確実、継続的にバックアップし、必要に応じてすばやく復元することができる、データ保護ソリューション。バックアップ作業の一元化や、ユーザー自身によるファイルの復旧などもサポートされる。

「Microsoft System Center Virtual Machine Manager 2007」(VMM2007)は、仮想化されたデータセンターの包括的な管理を提供し、物理サーバの使用率の向上とバーチャルマシン環境の一元管理を実現する統合的な仮想化環境管理ソリューション。システムリソースの過不足の分析や、仮想化サーバの配置を最適化し、シンプルで費用対効果の高い仮想化環境の管理を実現するという。

「Microsoft System Center Configuration Manager 2007」(SCCM2007)は、統合IT資産管理ソリューション。Systems Management Server 2003(SMS2003)の後継製品となる。資産インテリジェンス機能や企業の内部統制支援機能、Active Directoryが導入されていない家庭や支店の管理環境のサポートなどが強化されている。

「Server Management Suite Enterprise ライセンス」は、DPM2007、VMM2007、SCCM2007、およびMicrosoft System Center Operations Manager 2007(OpsMgr2007)のEnterprise サーバ管理ライセンスを統合したライセンス。通常のサーバ管理ライセンスは、物理/仮想化環境を問わずOS環境ごとに必要となるが、Server Management Suite Enterprise ライセンスでは、物理サーバ単位の管理ライセンスとして提供されるため、管理対象の物理サーバ上で稼働する仮想サーバのOS環境に制限なく、1ライセンスで上記4製品による管理が提供される。ライセンス価格は10万3,400円(参考価格、Select Level D)。仮想化環境を無制限に管理するユーザーにとっては安価な設定となっている。

このほか、同社の認定パートナープログラムに参加している25社のパートナーと共同で「Forefront」「System Center」の普及推進を図る「ITインフラパートナープログラム」を実施することも発表された。参加するパートナーは、アイアイジェイテクノロジー、アルファテック・ソリューションズ、伊藤忠テクノソリューションズ、インテル、ウチダスペクトラム、エイペクス、NECソフトウェア中部、大塚商会、サイバーコム、シーエーシー、ディアイティ、デル、日本電気、日本ビジネスシステムズ、ピーエスシー、ビーエスピー、ビービーシステム、日立システムアンドサービス、日立情報システムズ、日立製作所、富士通、富士通ビジネスシステム、三井情報、三菱電機ビジネスシステム、リコーテクノシステムズの25社。