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社労士の試験内容は?出題範囲や科目別難易度を併せて解説!

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  • 社労士試験はどんな問題が出るの?
  • 社労士試験に出題傾向はあるの?
  • 社労士試験の合格ラインはどのくらい?

社労士(社会保険労務士)を目指す方であれば、必ず越えなければならない壁が「社労士試験」です。

年に1回実施される社労士試験は、受験生にとって目標であり、1,000時間を超える勉強の成果を見せる集大成の場所です。

今回はそんな社労士試験の出題科目や傾向、合格ラインについて解説していきます。

「社労士試験の勉強は何をすればいいの?」といった初学者の方も、この記事を読めば、目標が明確になりますよ。

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徳永浩光
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社労士試験の出題科目

社労士試験は計8科目の試験範囲から出題されます。

科目ごとに出題傾向や対策ポイントがあるため、確実に押さえておきましょう。

社労士試験の出題科目
  • 労働基準法・労働安全衛生法
  • 労働者災害補償保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む)
  • 雇用保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む)
  • 労務管理その他の労働に関する一般常識
  • 健康保険法
  • 厚生年金保険法
  • 国民年金法
  • 社会保険に関する一般常識

 

労働基準法

労働基準法は、会社に対して弱者的立場である労働者を保護するため、労働条件の最低基準が定められた法律です。

労働基準法は1947年に公布された法律で、労働組合法・労働関係調整法と合わせて労働三法と呼ばれています。

社労士を目指す方にとって、最初に取り掛かる科目が労働基準法になります。

社労士に向けた勉強方法は、労働基準法のすべてを暗記するのではなく、広大な範囲から頻出箇所を絞って勉強する方が効果的です。

近年の社労士試験を調査すると、以下の項目が頻繁に出題されていることがわかります。

労働基準法の頻出事項
  • 労働契約……労働契約の締結、不当な身柄拘束の禁止、労働契約の終了
  • 賃金……賃金の支払い、賃金の保障等
  • 労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇……労働時間の原則特例、変形労働時間制、休憩、休日、時間外及び休日の労働、労働時間の計算、適用除外、年次有給休暇

それでは、労働基準法はどのような対策をすれば効果的なのでしょう。

労働基準法の対策ポイント
  • 繰り返し過去問を解く(択一式対策)
    →労働基準法の択一式は、過去問の言い回しを変えて再出題されることが少なくありません。
    通達や告示、判例を押さえた上で、過去問を繰り返し解きましょう。
  • 重要判例を必ず押さえる(選択式対策)
    →選択式は近年、最高裁判例のような長文に作られた空欄を埋める問題が目立ちます。
    全文を読み込むのは時間効率が悪いため、空欄前後の文章だけで何の判例か把握できるくらい勉強しましょう。

労働基準法の過去問を択一式・選択式で1問ずつ掲載しておきます。

解けるか解けないかよりも、こんな形式で出題されるのかと把握することが大切です。

  • 労働基準法・択一式(令和元年度労働基準法第5問)

    解答:B
  • 労働基準法・選択式(平成30年度労働基準法第1問)

    解答:A-7、B-2、C-11、D-16、E-20

労働安全衛生法

労働安全衛生法は「職場における労働者の安全と健康を確保すること」及び「快適な職場環境を形成すること」を目的として制定されました。

安全管理体制といった組織の問題から、工場に現存する機械・有害物質に関する問題まで幅広く出題されるのが特徴です。

労働安全衛生法に関する法令の数は、他の法律と比較しても膨大であるため、社労士試験に出題される限られた部分を中心に勉強していきましょう。

労働安全衛生法の頻出事項
  • 総則……労働安全衛生法が制定された目的や使用者が負っている責務について記載
  • 安全衛生管理体制……「労働者50人以上が所属する事務所ごとに安全管理者や衛生管理者を選任する」「安全衛生委員会を開催して事務所の安全や安全について討議する」など、労働者の安全や健康を確保するために会社がしなければならない事柄が記載
  • 健康の保持増進のための措置(特に健康診断等)……入社時の健康診断や1年ごとの定期健康診断の実務義務について定めた章。
    ストレスチェックやアフターフォローについての記載もあり
労働安全衛生法の対策ポイント
  • 捨て問にする覚悟を持つ(択一式)
    →労働安全衛生法の択一式は3問出題され、労働基準法の7問と合わせて10点満点となります。
    労働安全衛生法は専門用語が多用され、用語を知らない時点で解けないと思った問題は捨て問にする勇気も必要です。
    対策は過去問中心ですが、難問奇問が出題された場合は早めの決断が大切です。
  • キーワードと語尾を意識して条文を覚える(選択式)
    →労働安全衛生法の選択式は2問出題され、労働基準法の3問と合わせて5点満点となります。
    近年、条文のキーワードや語尾を解答させる穴埋め問題が目立つため、時間をかけて正確に条文を暗記しましょう。

労働安全衛生法の過去問を択一式・選択式で1問ずつ掲載しておきます。

解けるか解けないかよりも、こんな形式で出題されるのかと把握することが大切です。

  • 労働安全衛生法・択一式(平成28年度試験)

    解答:E
  • 労働安全衛生法・選択式

労働者災害補償保険法

労働者災害補償保険法は一般的に「労災保険」と呼ばれます。

労災保険とは、雇用している労働者が業務中や通勤途中に起きた事故でケガや疾病、または障害が残ったり、死亡したりした場合に保険給付を行う労働保険のことです。

労災保険は雇用形態に関わらず、労働者全員が対象になります。

社労士試験における労災保険は安定した難易度で出題傾向が分かりやすいのが特徴です。

また、法改正事項がほとんど生じないため、早期の段階で対策を仕上げられます。

労働者災害補償保険法の出題傾向
  • 保険給付……療養給付・休業給付・障害給付・傷病給付・介護給付・遺族給付など
  • 適用関係……労災保険の対象者や例外について
  • 時効……保険給付を受ける権利の時効について
  • 通勤災害……通勤の定義を明確にして、保険給付の適用内にあるかを判断する
    ※通勤の定義→就業に関し「住居と就業場所との往復」「就業場所から他の就業場所への移動」「住居と就業場所との往復に先行、又は後続する住居間の移動」の3つを合理的な経路及び方法で行うこと
労働者災害補償保険法の対策ポイント
  • 基礎・頻出論点の徹底学習
    →労働者災害補償保険法の問題は、基礎や頻出論点を確実に押さえましょう。
    難問奇問で時間を費やすことなく、取りこぼしのないよう得点を積み重ねて下さい。
  • 徴収法との横断学習
    →労災保険法は年度によって難易度の変動が目立ちます。
    最高裁判例が出題される年は、徴収法でどれだけ得点を保持できるかが重要です。
    難問奇問ばかりで焦ったときこそ、徴収法の問題に確実に答え、足切りを回避しましょう。

労働者災害補償保険法の過去問を択一式・選択式で1問ずつ掲載しておきます。

解けるか解けないかよりも、こんな形式で出題されるのかと把握することが大切です。

  • 労働者災害補償保険法・択一式

    解答:1
  • 労働者災害補償保険法・選択式

雇用保険法

雇用保険法は、以下の2事業を根幹とした法律です。

  • 労働者の生活及び雇用安定と就職促進のために、失業された方や教育訓練を受けられる方等に対して、失業等給付を支給する
  • 失業予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力開発及び向上その他労働者の福祉増進等をはかる

雇用保険=失業保険と捉えている方も目立ちますが、雇用保険は失業前でも利用できる保険です。

社労士試験における雇用保険法の特徴は「莫大な試験範囲」と「複雑な制度体系」です。

また、法改正が頻繁に起こる分野であるため、常に最新の情報をインプットすることを心掛けましょう。

雇用保険法の出題傾向
  • 失業等給付……通則・一般被保険者の求職者給付・高年齢継続被保険者の求職者給付・短期雇用特例被保険者の求職者給付・日雇労働被保険者の求職者給付・就職促進給付・教育訓練給付・雇用継続給付に関する記載
  • 総則……雇用保険法の目的・管掌・事業・定義に関する記載
雇用保険法の対策ポイント
  • 失業等給付に重点を置く
    →条文の大半を占める失業等給付は、雇用保険法の要として毎年出題されています。
    制度ごとに整理をして、失業等給付の全体像を把握しましょう。
  • 語呂合わせで引き出しを増やす
    →雇用保険法は用語と数値を合わせて覚える必要があるため、語呂合わせが有効とされています。
    例えば、一般受給資格者・就職困難者・特定受給資格者といった対象によって異なる基本手当の支給限度日数を覚える際に効果的です。

雇用保険法の過去問を択一式・選択式で1問ずつ掲載しておきます。

解けるか解けないかよりも、こんな形式で出題されるのかと把握することが大切です。

  • 雇用保険法・択一式

    解答:D
  • 雇用保険法・選択式

労働保険の保険料の徴収等に関する法律

労働保険の保険料の徴収等に関する法律すなわち「労働保険料徴収法」は、1969年に制定されました。

制定目的は労災保険と雇用保険の徴収事務を一元化することで、徴収事務の簡素化・効率化を図るためです。

労働保険徴収法は、労働保険の保険関係成立および消滅・労働保険料の納付手続き・労働保険組合等から構成され、実務的な内容が目立つことから「マニュアルのような法律」と呼称されます。

社労士試験に向けた勉強では、労災保険法と雇用保険法を学習してから徴収法に取り掛かると効率的にインプットできるためおすすめです。

労働保険の保険料の徴収等に関する法律・出題傾向
  • 保険関係の成立および消滅……労災保険も雇用保険も労働者を1人でも雇用すれば、原則として自動的に保険関係が成立し「保険関係成立届」を提出する義務があります。
    一方、成立した事業が廃止または終了した場合は「確定保険料申告書」を提出して労働保険料を精算する必要があります。
    本試験では「保険関係消滅届」という存在しない書類がひっかけ問題として何度も登場しているため注意しましょう。
  • 労働保険料の納付手続き……労働保険料に関しては、用語と日付を関連付けて記憶するのが重要です。
    概算保険料の認定・決定は通知から15日以内、増加概算保険料は増加が見込まれた日から30日以内など納付期限をインプットするのは必須です。
労働保険の保険料の徴収等に関する法律・対策ポイント
  • 選択式からは出題されない
    →平成22年度の本試験以降、本科目は選択式からは出題されていません。
    具体的には、労災法の択一式第8~10問と雇用保険法の択一式第8~10問で本科目が出題されています。
  • 計算問題を克服する
    →本科目は計算問題の出題があります。
    しかし、基本的なルールに則って、数字を当てはめていけば、四則計算の範囲内で解答できる問題です。
    過去問を使い、実際に手を動かすことが何よりの対策になるでしょう。

「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」の過去問を1問掲載しておきます。

解けるか解けないかよりも、こんな形式で出題されるのかと把握することが大切です。

  • 労働保険の保険料の徴収等に関する法律・択一式

    解答:B

労務管理その他の労働に関する一般常識

一般常識と言われても「赤は止まれ、青は進め」のような世間的な一般常識が問われるわけではありません。

労務や人事・雇用の分野において把握しておくべき法律や労務管理における一般常識が問われます。

試験範囲が膨大なため、大まかな内容説明に留めますが、以下のような法律を学習します。

労務管理その他の労働に関する一般常識
  • 労働契約法……労働契約が労働者と使用者の合意によって締結・変更されることで、両者の良好な関係を目指す法律
  • 最低賃金法……使用者が労働者に対して支払う給与の最低額を定めた法律で、都道府県ごとに額を定め、労働者の安定した生活を守ることが目的
  • 職業安定法……求職者に就職の機会を与えて、職業の安定を図りながら労働力の確保を進める法律
  • 労働者派遣法……正式名称「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」は、正社員と比較して立場が弱い派遣社員の権利を守るために施行された法律
  • 育児介護休業法……育児や介護をしなければならない労働者が、円滑に仕事と両立できるよう配慮し、働き続けられるよう支援する法律
  • 男女雇用機会均等法……職場における男女の差別を禁止し、募集・採用・昇給・昇進・教育訓練・定年・退職・解雇などあらゆる面で平等に扱うことを定めた法律
労務管理その他の労働に関する一般常識・出題傾向
  • 労働契約法
  • 社会保険労務士法……社会保険労務士の制度を定めて、その業務の適正を図り、労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、事業の健全な発達と労働者等の福祉向上に資することを目的とした法律
労務管理その他の労働に関する一般常識・対策ポイント
  • 出題範囲を絞らずに幅広く勉強する
    →労働に関する一般常識で厄介なのが、受験対策を立てられない点です。
    択一式の場合は、どの範囲が出題されても解答できるように満遍なく勉強しましょう。
  • 厚生労働省のホームページを逐一チェック(選択式)
    →労働経済白書については初見の問題が出題されます。
    日頃からインターネットや新聞を活用して、厚生労働省が力を入れている政策について把握しておきましょう。

「労務管理その他の労働に関する一般常識」の過去問を択一式・選択式で1問ずつ掲載しておきます。

解けるか解けないかよりも、こんな形式で出題されるのかと把握することが大切です。

  • 労務管理その他の労働に関する一般常識・択一式

    解答:D
  • 労務管理その他の労働に関する一般常識・選択式

健康保険法

健康保険法(英語名:Health Insurance Act)は、労働者とその被扶養者が見舞われる可能性のある病気やけがなどに関する保険給付について定めた法律です。

国民健康保険法とともに「公的医療保険制度」の基盤となっています。

健康保険法施行は1926年で、労働者の不安をなくし、生産性向上や労使対立の緩和を図ることが目的とされました。

健康保険法と国民健康保険法はともに耳にする機会がありますが、違いを説明できますか?

これも立派な試験範囲なので、正確に解答できるようにして下さいね。

  • 健康保険法……健康保険制度について定めた法律で、対象者は主に「企業などに雇用される労働者とその家族」である
  • 国民健康保険法……国民健康保険制度について定めた法律で、対象者は主に「健康保険法の適用外となる自営業者とその家族」である
健康保険法の出題傾向
  • 総則……健康保険法全体に通して適用される原則
  • 被保険者……健康保険の被保険者は基本的に「一般の被保険者・日雇い特例被保険者・任意継続被保険者・特例退職被保険者」の4種類である
  • 標準報酬月額と保険料……標準報酬月額は、被保険者が事業主から受ける毎月の給料などの報酬月額を区切りのよい幅で区分したもの。
    標準報酬の対象となる報酬は、基本給・役付手当・勤務地手当・家族手当・通勤手当・住宅手当・残業手当等、労働の対償として事業所から現金または現物で支給されるものを指す。
  • 保険給付……保険給付は、社会保険や国民健康保険など健康保険に加入している人が、業務外で病気やケガをしたり、病気で仕事を休んだり、出産したりしたときなど、さまざまな場面で診療を受け、給付を受けることができるもの
  • 費用の負担……健康保険負担額と自己負担額の割合など
  • 健康保険組合……健康保険組合は病気やケガの補助と、国民の健康づくりを支援する事業を国に代わり実行する公法人
健康保険法・対策ポイント
  • 繰り返し学習
    →力技と思われるかもしれませんが、本科目に関しては何度でも繰り返し学習することが一番の近道です。
    難解な用語や計算問題が出題される年度もあるため、足切りを防ぐ意味でも基本問題は完璧に解答できるようにしましょう。
  • 社労士講座を受講する
    →健康保険法は本則以外から出題される稀な科目です。
    条文以外の出題に受験生が対応するのは難しいため、社労士講座で講師陣の力を借りるのが得策でしょう。

健康保険法の過去問を択一式・選択式で1問ずつ掲載しておきます。

解けるか解けないかよりも、こんな形式で出題されるのかと把握することが大切です。

  • 健康保険法・択一式

    解答:C
  • 健康保険法・選択式

厚生年金保険法

厚生年金保険法は会社員や公務員が加入する公的な年金制度について定めた法律です。

厚生年金保険に加入している方は、国民年金保険にプラスする形で保険料を支払っています。

その代わり、定年退職後の65歳から支給される年金額が国民年金保険のみの方よりも高額です。

社労士試験では、膨大な出題範囲と制度の複雑さが相まって、イメージが掴みにくいと感じる受験生も多数います。

厚生年金保険法は、初見であれば1つの科目として勉強するのも悪くないですが、後述する国民年金法と組み合わせて勉強するのが得策でしょう。

厚生年金保険法の出題傾向
  • 老齢厚生年金……老齢給付の1つで、65歳に達した時点で支払われる年金のこと。
    厚生年金保険未加入者は、老齢基礎年金が受け取れる。
  • 障害厚生年金……厚生年金加入者が受け取れる障害年金で、障害等級1~3級に応じて金額が変動する。
    障害の症状が軽い方は障害厚生年金に代わりに「障害手当金」が受け取れる。
  • 遺族厚生年金……厚生年金に加入していた被保険者が死亡した場合、遺族に支払われるお金のことで、亡くなった方と生計をともにしていたことや年収・所得額など受給条件がある
  • 被保険者……事故や火災等が発生したとき、契約に基づいて保険会社から保険金を受け取る権利のある者
  • 保険料……契約者が保障を得る対価として保険会社に支払うお金のこと
  • 届出……事務所関係届書・被扶養者関係届書・被保険者関係届書・産休育休等関係届書など
  • 通則……厚生年金保険法全体を通しての規則
  • 基金……厚生年金基金(国に代わって企業が厚生年金給付の一部を代行し、企業独自の上乗せ給付ができる年金制度)
厚生年金保険法・対策ポイント
  • 国民年金法との類似点・相違点を押さえる
    →日本の公的年金の一階部分である「国民年金」と二階部分である「厚生年金」について、横断学習をすると習熟度が桁違い。
  • 6点確保を目標にする
    →社労士試験の出題傾向を確認して、必要のないマニアックな事項は切り捨てることが大切です。
    本科目以外にも言えることですが、1つの問題に固執するとあっという間に時間はなくなるため、注意しましょう。

厚生年金保険法の過去問を択一式・選択式で1問ずつ掲載しておきます。

解けるか解けないかよりも、こんな形式で出題されるのかと把握することが大切です。

  • 厚生年金保険法・択一式

    解答:D
  • 厚生年金保険法・選択式

国民年金法

国民年金法は、日本に住む20~60歳の方が加入する国民年金に関する法律です。

国民年金のみに加入している方は、月々年金保険料として16,610円を納付することで、将来年金を受給できます。

2024年現在、年金の支給開始は65歳からですが希望すれば、繰上げ受給(60~65歳の間から受給開始)や繰下げ受給(66~70歳の間から受給開始)も可能です。

20~60歳の間、欠かさずに保険料を納付しておけば、将来的に月額6.5万円の年金が受給できます。

国民年金法の出題傾向
  • 老齢基礎年金……老齢給付の1つで、65歳に達した時点で支払われる年金のこと。
  • 障害基礎年金……病気やケガで仕事や生活が制限されるようになったときに、現役世代の方も含めて受け取ることのできる公的年金
  • 遺族基礎年金……配偶者や親を亡くした時に利用できる、公的年金制度のひとつ
  • 被保険者……事故や火災等が発生したとき、契約に基づいて保険会社から保険金を受け取る権利のある者
  • 届出等……国民年金保険料の免除を受けたいときや厚生年金に加入する方の被扶養配偶者になったとき、国へ提出する書類
  • 保険料免除……所得が一定額を下回ったときや失業したときなど、経済的困難に見舞われた方は保険料が免除される
  • 基金……国民年金基金(国民年金法の規定に基づく公的な年金であり、老齢基礎年金とセットで、自営業者など国民年金の第1号被保険者に対する老後所得保障の役割を担うもの)
国民年金法・対策ポイント
  • 過去問で計算問題に慣れる
    →近年、具体的な年金額を計算させる問題が目立ちます。
    一見、複雑に見えますが基本知識をマスターしておけば解答できる問題です。
  • 各給付と要件を整理しておく
    →全体像を把握して、常に厚生年金保険法との違いを意識して勉強する

国民年金法の過去問を択一式・選択式で1問ずつ掲載しておきます。

解けるか解けないかよりも、こんな形式で出題されるのかと把握することが大切です。

  • 国民年金法・択一式

    解答:D
  • 国民年金法・選択式

社会保険に関する一般常識

社会保険に関する一般常識は「社一」と呼ばれ、各社会保険を始めとした社会保障について学習する科目です。

具体的には、国民健康保険・介護保険法・船員保険法・高齢者の医療確保に関する法律・児童手当法・確定給付企業年金法・確定拠出年金法といった法律の勉強がメインとなります。

社会保険に関する一般常識・出題傾向
  • 国民健康保険法……国民健康保険(自営業の方や専業主婦、無職の方が加入する保険)に関する法律
  • 高齢者の医療確保に関する法律……前期高齢者に係る保険者間の費用負担調整、後期高齢者に対する適切な医療の給付等を行うために必要な制度を設け、国民保健の向上及び高齢者福祉の増進を図ることが目的。
  • 介護保険法……介護が必要な人を社会全体で支えるための仕組み(介護保険制度)について定めた法律。
    誰もが必要な支援を受けられるように介護認定や給付、事業者、施設などについてルールを定めている。

 

社会保険に関する一般常識・対策ポイント
  • 法令問題に重点を置く(択一式)
    →「社会保険に関する一般常識」の択一式問題は、法令問題で占められています。
  • 厚生労働白書をチェック(選択式)
    →選択式問題は厚生労働省が公表している文章から抜粋されることが多々あります。
    受験生が見たこともない難問が出題された場合は、割り切ることも必要です。

「社会保険に関する一般常識」の過去問を択一式・選択式で1問ずつ掲載しておきます。

解けるか解けないかよりも、こんな形式で出題されるのかと把握することが大切です。

  • 社会保険に関する一般常識・択一式
    解答:A
  • 社会保険に関する一般常識・選択式

社労士試験の詳細

社労士の出題科目を把握したところで、本試験の出題形式・配点・合格基準を見ていきましょう。

社労士試験には「足切り」と呼ばれる制度があるため要注意です。

社労士試験の出題形式

社労士試験は午前に選択式問題、午後に択一式問題が実施されます。

それぞれで出題科目および問題数が異なるため、確認しておきましょう。

  • 選択式……文章中の5つの空欄に当てはまる語句および文章を20の選択肢から選ぶ試験です。
    労働科目・社会科目から4問ずつ計8問で構成されます。
    試験時間が80分であることを考慮すると、1問あたり10分で解答する必要があります。
選択式の出題科目
  • 労働基準法および労働安全衛生法(1問)
  • 労働者災害補償保険法(1問)
  • 雇用保険法(1問)
  • 労働管理その他の労働に関する一般常識(1問)
  • 社会保険に関する一般常識(1問)
  • 健康保険法(1問)
  • 厚生年金保険法(1問)
  • 国民年金法(1問)

 

  • 択一式……5つの文章から1つを選び出す試験です。
    労働科目・社会科目から各35問、計70問で構成されます。
    試験時間が210分であることを考慮に入れると、1問あたり3分で解答する必要があります。
択一式の出題科目
  • 労働基準法および(7問) 労働安全衛生法(3問)
  • 労働者災害補償保険法(7問) および徴収法(3問)
  • 雇用保険法(7問) および徴収法(3問)
  • 労働管理その他の労働に関する一般常識(5問)および社会保険に関する一般常識(5問)
  • 健康保険法(10問)
  • 厚生年金保険法(10問)
  • 国民年金法(10問)

 

社労士試験の配点について

  • 選択式……合計40点満点(1問につき5点満点とする)
  • 択一式……合計70点満点(1問につき1点で、1科目10点満点とする)

社労士試験の合格基準について

社労士試験の合格基準は以下のように明記されています。

選択式……総得点40点中28点以上、かつ各科目5点中3点以上
択一式……総得点70点中49点以上、かつ各科目10点中4点以上

選択式と択一式の合格基準を両方クリアした者が晴れて合格となります。

総得点だけなく、各科目で満遍なく点を取らないと足切りにあってしまうのが社労士試験の難しいところです。

足切りとは……一定の基準に満たない者を切り捨てること

例えば、選択式の総得点が32点であったとしても、国民年金法が5点中1点だった場合はその時点で不合格が確定します。

社労士試験において苦手分野を作ることのデメリットが、この足切りです。

試験の難易度によっては、救済と呼ばれる合格基準点を下げる現象が起こります。

しかし、確実に合格したい方は、基本となる合格基準の突破を念頭に置きましょう。

社労士試験で難易度が高い科目

社労士試験は出題科目によって難易度が異なります。

この章でご紹介する3科目は、難易度が高い科目として知られ、足切りを防ぎたい分野になります。

労務管理その他の労働に関する一般常識

社労士試験の全科目中、圧倒的な難易度を誇るのが「労務管理その他の労働に関する一般常識」です。

本科目に関しては、捨て問覚悟で科目別合格ラインを堅守するのが現実的でしょう。

令和2年度の本試験では、受験生の11.5%が0点、28.7%が1点、31.4%が2点という難問ぶりを発揮しました。

受験生の平均点が5点中1.9点だったため、本科目で足切りにあった方も数多く存在したでしょう。

労務管理その他の労働に関する一般常識が難所である理由
  • 出題範囲に約30の法律が存在する
  • 非常に細かい部分から出題される
  • 何をどこまで学習すれば良いかわからなくなる

 

労働安全衛生法

労働保険科目で高い難易度を誇るのが「労働安全衛生法」です。

試験範囲が膨大な上に、取り掛かり口が掴みづらいことから頭を悩ませる受験生が目立ちます。

令和2年度の本試験では、選択式・択一式ともに40%の受験生が足切りにあっています。

本科目は、労働基準法と対で出題されるため、労働安全衛生法が難問であった場合、労働基準法に全力を傾けるのも1つの手です。

労働安全衛生法が難所である理由
  • 試験範囲が膨大で出題傾向が読めない
  • 難問奇問が目立つ科目

 

国民年金法

2階建て年金制度の1階部分に当たる「国民年金法」は、近年難易度が上昇している科目です。

一昔前は基本問題が目立ち、得点源となる科目でしたが、今では足切り犠牲者を一定数出すようになりました。

令和2年度の本試験では、42.4%の受験生が10点中3点という残念な結果になっています。

国民年金法が難所の理由
  • 年金制度で頻出事項の「経過措置」が難解
  • 法改正が頻繁に起こるため、新しい情報を常にインプットする必要がある

社労士試験で難易度が低い科目

社労士試験には難問と対照的に、必ず正答しておきたい問題も存在します。

この章では、一般的に難易度がそれほど高くない科目を3つご紹介します。

社労士合格を目指す上で、落とせない科目のため、押さえておきましょう。

労働保険の保険料の徴収等に関する法律

社労士の全科目中、圧倒的に簡単と言われるのが「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」です。

社労士試験のボーナスステージと呼ばれる難易度で、絶対に落としたくない科目です。

令和2年度の本試験を見ると、本科目で足切りとなった受験生は全体の18.2%しかいません。

労働保険の保険料の徴収等に関する法律が簡単な理由
  • 出題範囲が圧倒的に狭い
  • 一度解き方を覚えれば、解答できる問題ばかり
  • 法律の中身を解釈する必要がない

社会保険に関する一般常識

社会保険に関する一般常識は、試験対策で最後に勉強する範囲です。

複数の法令を学ぶ必要はありますが、優先順位をつけて広く浅く学習すれば問題ありません。

もう一方の一般常識である「労務管理その他の労働に関する一般常識」が最難関であるため、本科目で得点稼ぎをしておきましょう。

社会保険に関する一般常識が簡単な理由
  • 出題範囲が多岐にわたらない
  • 他の科目で勉強した内容が頻出する

雇用保険法

雇用保険法は難易度がさほど高くなく、難問奇問が出題されなければ満点も狙える科目です。

令和2年度の本試験では、選択式で36.5%の方が満点を獲得しています。

毎年、基本問題を中心で構成されているため、得点源と言えます。

雇用保険法が簡単な理由
  • 試験範囲が限定されている
  • 法改正があった場合は、ほぼ100%出題される

社労士試験の日程

社労士試験の試験日は例年、8月の第4日曜日となっています。

しかし、日程がずれ込む可能性もあるため、社会保険労務士試験オフィシャルサイトを逐一確認しておきましょう。

ここでは最新の令和6年度本試験の流れを説明します。

社労士試験の流れ
  1. 受験願書・試験内容の請求
  2. 受験申し込みの受付
  3. 受験票発送
  4. 試験当日
  5. 合格発表

①受験願書・試験内容の請求

令和4年度以降は、受験申し込みが原則インターネット利用に切り替わります。

当面の間は、郵送での申し込みも可能ですが、将来を見据えてインターネット申し込みに慣れておきましょう。

案内請求の入手方法(インターネットの場合)
  • PDFファイル参照
    →社会保険労務士試験のオフィシャルサイト(https://www.sharosi-siken.or.jp/)で申し込みに関する案内を確認できます。
案内請求の入手方法(郵送の場合)
  • 封筒・切手の準備
    →請求には「往信用封筒(長形3号:縦235mm×横120mm)」と「返信用封筒(角形2号:縦332mm×横240mm)」の封筒2種類と切手(往信用:84円、返信用:140円)が必要
  • 住所・氏名の記入
    →往信用封筒は宛先および請求者の郵便番号・住所・氏名を記入して、表面に「受験案内請求」と赤文字で記載する。
    また、返信用封筒は請求者の郵便番号・住所・氏名を記入後、往信用封筒に入れる
  • 請求先の確認
    〒103-8347 東京都中央区日本橋本石町 3-2-12 社会保険労務士会館 5 階

全国社会保険労務士会連合会 試験センター

②受験申し込み

受験申し込み(インターネットの場合)
  • 申し込み専用サイトに必要事項を入力
    →申し込み専用サイトは社会保険労務士試験オフィシャルサイト内に存在します。顔写真はデジタルカメラまたはスマートフォンで撮影したものをデータファイルとしてアップロードして下さい。(申し込み前6ヶ月以内に撮影したカラー写真に限ります)
  • 受験料の支払い方法
    →受験料はクレジットカードまたはコンビニ、Pay-easyで支払い可能です。
受験申し込み(郵送の場合)
  • 試験センターより受け取った受験内容を確認の上、必要書類を揃えて下さい。
    受験料15,000円を添えて郵便局から「簡易書留郵便」にて郵送しましょう。
    ※顔写真は受験申込書に添付して下さい

③受験票発送

社会保険労務士試験の受験票は8月上旬に発送されます。

④試験当日

令和6年度の社会保険労務士試験は令和6年4月中旬に公示予定です。

試験時間は以下の通りです。

  • 選択式試験→着席時刻10:00、試験時間10:30~11:50
  • 択一式試験→着席時刻12:50、試験時間13:20~16:50

⑤合格発表

令和6年度の社会保険労務士試験は10月2日(水)に合格発表があります。

社会保険労務士試験オフィシャルサイトにて当日9:30から合格者掲載予定です。

まとめ

今回は、社会保険労務士試験の出題科目や科目別難易度について解説してきました。

社労士に合格するためには、各科目の特徴を掴み、効率的な勉強方法を欠かさないことが大切とご理解できたはずです。

試験当日は選択式と択一式を合わせて290分の長丁場になるため、体調を整えることを第一に考えて受験ライフを送りましょう。

難関である社労士の試験対策には、通信講座の利用がおすすめです。

社労士の通信講座の比較の記事もあわせてご覧ください。

社労士の通信講座記事はこちら

徳永浩光

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