- 賃貸不動産経営管理士の資格を取得したいけれど難易度が気になる
- 試験合格のために自分に合った勉強方法を見つけたい
- 賃貸不動産経営管理士の仕事内容や将来性が知りたい
賃貸不動産経営管理士は令和3年に国家資格となり、
今後ますます受験者数は増え、需要が高まっていくと予想されています。
賃貸不動産管理士の資格を取得したいけれど、合格率や難易度が詳しく分からない、
難易度や合格率、試験内容など、最新の試験傾向を知り、
今回は、賃貸不動産経営管理士の難易度や試験内容、
賃貸不動産経営管理士資格の取得を考えている方は、当サイト内に掲載している賃貸不動産経営管理士の通信講座についての内容と併せてぜひ参考にして
→賃貸不動産経営管理士のおすすめ通信講座4選と失敗しない選び方の記事はこちら
賃貸不動産経営管理士はどんな資格?
賃貸不動産経営管理士は賃貸アパートやマンションにおける経営・管理に関する専門知識を身に付けた賃貸住宅管理の専門家です。
主な仕事内容は賃貸不動産の管理業務ですが、専門知識を活用した業務は以下のように多岐に渡ります。
- 管理業務受託契約の締結
- 入居者募集に関する業務
- 賃貸住宅の建物維持・管理・修繕
- 賃貸住宅入居者のトラブル対応
賃貸不動産経営管理士を取得するためには、賃貸住宅管理業務から建物の設備・構造まで、経営と管理に関する幅広い知識が必要です。
資格の特徴
賃貸不動産経営管理士資格の特徴は、「国家資格化したこと」と「独占業務がないこと」です。
国家資格化
賃貸不動産経営管理士は、2020年度試験より出題数や試験時間など、試験内容の変更が行われました。
国家資格化・試験内容の変更に伴い、受験者数の増加や合格率の変化など、賃貸不動産経営管理士資格を取り巻く環境が数年で大きく変化しています。
独占業務がない
「独占業務」とは、有資格者のみができる仕事のことですが、賃貸不動産経営管理士には独占業務がありません。
しかし、特定業務というものがあり、条件を満たす「マンション管理士」「管理業務主任者」と共に以下の業務が対応可能となります。
- 賃貸住宅管理に関する重要事項説明および重要事項説明書の記名・押印
- 賃貸住宅の管理受託契約書の記名・押印
独占業務はありませんが、賃貸不動産経営管理士になることで特定の業務に対応できるのは管理業務上大きなメリットです。
賃貸不動産経営管理士の資格で就ける仕事は?
賃貸不動産経営管理士として就職する場合、不動産関連の会社に勤務するケースが多く、不動産業界では幅広く活躍できる資格です。
令和3年に「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」より、賃貸住宅(200戸以上)の管理業務を行う事業者は国土交通大臣への登録が必要となり、それと同時に、事務所には1人以上の業務管理者の設置が義務付けられました。
賃貸不動産経営管理士は宅建士と共に、その業務管理者の要件を満たす国家資格者として、不動産業界で今後も就職・転職で非常に有利な資格となるでしょう。
賃貸不動産経営管理士の試験内容と申し込み方法
まずは、賃貸不動産経営管理士の試験内容・申し込み方法を詳しく見ていきましょう。
試験日 |
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合格ライン |
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合格率 |
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試験内容 |
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試験受付期間 |
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申し込み方法 |
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受験手数料 |
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※合格ラインと合格率は令和5年度試験の結果より
試験時間は2時間で、四肢択一50問(5問免除の場合は45問)の試験です。国家資格化されたことで、試験の難易度が高まり、合格率は今後更に低くなっていくと考えられています。
賃貸不動産経営管理士試験は「賃貸不動産経営管理士講習」の受講により、試験の5問免除が認められています。
講習内容 | ①事前学習(テキストを使用した自宅学習)
②スクリーニングによる講習(1日講習、テスト) |
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講習日程 | 6月~9月中旬(令和6年度は7月24日(水)~9月20日(金)) |
受講料 | 18,150円(別途公式テキスト4,048円の購入) |
受講資格 | どなたでも受講可能 |
試験の難易度が高まる中で5問免除は有効活用したい制度です。
賃貸不動産経営管理士の難易度は?
賃貸不動産経営管理士の資格は合格率30%前後を推移しており、不動産関連資格の中では比較的難易度が低い資格です。
しかし、近年は受験者数の増加と共に合格率も下がり、今後ますます難易度が高まると予想されています。
試験合格のためには、最新の試験傾向を踏まえた十分な対策が必要です。
ではなぜ、賃貸不動産経営管理士の資格は難易度が上昇しているのでしょうか?
その理由を詳しく解説します。
賃貸不動産経営管理士の難易度が上昇している理由は?
賃貸不動産経営管理士の難易度が上昇している理由として考えられるのは、「試験内容の変更」と「令和3年に国家資格化したこと」です。
試験内容の変更
賃貸不動産経営管理士試験は、国家資格化を見据えて出題数が増加し、試験時間も延長されました。
出題数 | 試験時間 | |
---|---|---|
2019年度試験 | 40問 | 90分 |
2020年度試験 | 50問 | 120分 |
出題数増加と試験時間の延長によって試験が難化し、合格率が低下したと考えられます。
令和3年に国家資格化
賃貸不動産経営管理士は令和3年(2021年)に国家資格化されました。
国家資格化することで不動産業界での需要が高まり、受験者数が増加した結果、合格率の急激な低下と共に難易度が高まっています。
年々難易度が増す賃貸不動産経営管理士ですが、今後はさらに合格率が低下するでしょう。
賃貸不動産経営管理士合格率の推移
賃貸不動産経営管理士の過去9年分の合格点・合格率の推移を見ていきましょう。
年度 | 合格点 | 合格率 |
---|---|---|
令和5年 | 36点 | 27.9% |
令和4年 | 34点 | 27.7% |
令和3年 | 40点 | 31.5% |
令和2年 | 34点 | 29.8% |
令和元年 | 29点 | 36.8% |
平成30年 | 29点 | 50.7% |
平成29年 | 27点 | 48.3% |
平成28年 | 28点 | 55.8% |
平成27年 | 25点 | 54.6% |
平成26年 | 21点 | 76.9% |
以前は50%以上で推移していた合格率は昨年ついに30%を下回りました。
今後はますます合格率の低下が加速する予想です。
合格点や合格率の最新情報・予測を参考にしながら試験勉強を進めていきましょう。
宅建・マンション管理士と比較した場合の難易度は?
賃貸不動産経営管理士のWライセンスとして人気の「宅地建物取引士」「マンション管理士」の資格ですが、難易度に違いがあるのでしょうか?
各資格の合格率の推移を見ていきましょう。
宅地建物取引士
宅地建物取引士は国家資格であり、毎年約20万人が受験する不動産関連資格の中で根強い人気を誇る資格です。
独占業務があり、不動産会社に設置義務があることから、就職や給与面で非常に有利となります。
長年人気のある宅地建物取引士の難易度はどの程度なのか、過去10年間の合格率の推移をまとめました。
年度 | 合格率 |
---|---|
令和5年度 | 17.2% |
令和4年度 | 17.0% |
令和3年度 | 17.9%(10月試験) 15.6%(12月試験) |
令和2年度 | 17.6%(10月試験)13.1%(12月試験) |
令和元年度 | 17.0% |
平成30年度 | 15.6% |
平成29年度 | 15.6% |
平成28年度 | 15.4% |
平成27年度 | 15.4% |
平成26年度 | 17.5% |
合格率は約15~17%です。
合格ラインは例年50点中35点前後で、7割近く正解することで合格点に達します。
宅地建物取引士は、賃貸不動産経営管理士と比べると合格率が低く、難易度の高い試験です。
民法から建築基準法まで、幅広い不動産知識が必要となり標準勉強時間は200~300時間、合格のためには試験までに計画的な学習が必要になるでしょう。
→宅建士 独学の記事はこちら
マンション管理士
マンション管理士は国家資格として、宅建士と並んで人気の高い不動産関連資格です。
今後ますます需要が高まると予想されるマンション管理士試験の合格率の推移をまとめました。
年度 | 合格率 |
---|---|
令和5年度 | 10.1% |
令和4年度 | 11.5% |
令和3年度 | 9.9% |
令和2年度 | 8.6% |
令和元年度 | 8.2% |
平成30年度 | 7.9% |
平成29年度 | 9.0% |
平成28年度 | 8.0% |
平成27年度 | 8.2% |
平成26年度 | 8.4% |
合格率は10%を下回り、宅建や賃貸不動産経営管理士と比べて難易度が高い試験です。
マンション管理士試験に合格するために必要な勉強時間は約500時間、合格のためには法律やマンションの構造・設備など幅広い不動産分野の知識を身に付ける必要があります。
→マンション管理士 独学の記事はこちら
宅地建物取引士・マンション管理士の合格率と難易度について詳しくお伝えしましたが、賃貸不動産経営管理士の資格は「宅地建物取引士」「マンション管理士」の資格と比較すると合格率が高く、最も易しい資格と言えるのではないでしょうか。
資格名 | 合格率 |
---|---|
マンション管理士 | 7~9% |
宅地建物取引士 | 15~17% |
賃貸不動産経営管理士 | 30~50% |
賃貸不動産経営管理士は独学で合格できる?
賃貸不動産経営管理士試験に独学で合格することは、不可能ではありませんが非常に難しい状況といえます。
その理由は、国家資格となった賃貸不動産経営管理士試験の難易度が上昇傾向にあり、試験対策がより難しくなったためです。
独学の場合は、試験に必要な幅広い知識を習得することや、最新の合格基準・試験内容を自分自身で予測し、対策を進めていく必要があります。
試験に向けて綿密な学習スケジュールを組み、自分に合った教材選びが必要不可欠です。
他の不動産関連資格を取得して基礎知識がある方や、学習期間に余裕があり独学を希望する方は、テキストや過去問を使った学習方法をおすすめします。
おすすめの賃貸不動産経営管理士の勉強法
賃貸不動産経営管理士試験に合格するためには、自分の生活スタイルに合った勉強方法を見つけることが大切です。
賃貸不動産経営管理士の試験勉強は、大きく分けて「通学」「通信講座」「独学」の3つがあります。
仕事と勉強の両立で学習を進めていく場合は、スキマ時間を上手く活用できる「通信講座」や「独学」の勉強方法を、費用や時間に余裕があり、基礎から試験対策を徹底して勉強したい方には「通学」の勉強スタイルがおすすめです。
ここでは、おすすめのマンション管理士の勉強方法として「通信講座を利用する」「過去問を利用した学習」の方法をご紹介します。
通信講座を利用する
賃貸不動産経営管理士合格のためにおすすめの勉強方法は、通信講座を利用した方法です。
通信講座を利用した場合のメリットは以下のようなものが挙げられます。
- リーズナブルな価格で、教材内容が豊富、要点を押さえて効率よく学習ができる
- eラーニングやビデオ講義など、便利なサービス・学習サポートを利用してスキマ時間でも勉強できる
- 最新の試験傾向を確認できることや、模擬試験で本番前に実力試しができる
通信講座による学習方法は、オリジナルテキストやオンライン学習教材など種類豊富な教材を利用して効率よく勉強できる方法です。
各通信講座では、リーズナブルなレッスン料や手厚いサービス、合格実績が高いなど強みがそれぞれ異なるため、比較して自分の生活スタイル・学習方法に合った通信講座を選びましょう。
試験までに十分な時間がない場合や、効率よく学習を進めたい場合には短期集中講座を利用する方法があります。
仕事と勉強を両立しながら、試験合格を目指す方におすすめの勉強方法です。
→賃貸不動産経営管理士のおすすめ通信講座4選と失敗しない選び方の記事はこちら
過去問を利用した学習
賃貸不動産経営管理士試験に独学で挑戦する場合、過去問を利用した学習方法がおすすめです。
過去問を利用した学習方法としては、市販の過去問テキスト・問題集を購入する方法と、過去問から問題を出題する学習アプリを活用する方法があります。
テキストやアプリを利用した学習方法は、リーズナブルな費用で、時間や場所を問わずに学習できることがメリットです。
一方で、種類豊富な教材を選び抜く難しさや、良い教材選びに手間や時間がかかることは独学のデメリットでしょう。
ここでは、過去問を利用した学習におすすめのテキストをご紹介します。
ぜひ、教材選びの参考にしてください。
みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の過去問題集(TAC出版)
ベストセラー「みんなが欲しかった!」シリーズのひとつ「賃貸不動産経営管理士の過去問題集」は、過去6年分の試験問題が収録された問題集です。
分野・テーマ別に問題が分かれ、問題の重要度を示すA~Cのランクつきで、苦手分野や重要箇所にポイントを当てて勉強できます。
過去問だけでなくオリジナル問題も収録され、テキスト「みんなが欲しかった!賃貸不動産経営管理士の教科書」とリンクしており、分からないところはテキストに戻って詳細が確認可能です。
分かりやすく、繰り返し復習しやすいため、初学者にも勉強しやすい問題集でしょう。
過去問や予想問題を徹底して行いたい、苦手箇所を集中的に学びたい方におすすめの問題集です。
賃貸不動産経営管理士の難易度や合格率:まとめ
今回は、賃貸不動産経営管理士の難易度や合格率・おすすめの勉強方法をお伝えしました。
賃貸不動産経営管理士は、国家資格化されたことで今後ますますニーズが高まると予想される、不動産業界で今注目の資格です。
合格率は30%前後を推移し、不動産関連資格の中では比較的易しい資格ですが、徐々に試験が難化することで合格率は低下していくでしょう。
試験までに綿密な学習スケジュールを組み、試験傾向を把握しながら試験対策を行うことで取得が可能です。
記事の内容を参考にして、国家資格となった賃貸不動産経営管理士の合格を目指しましょう。
また、当サイト内に掲載している賃貸不動産経営管理士の通信講座についての内容もぜひ参考にして
→賃貸不動産経営管理士のおすすめ通信講座4選と失敗しない選び方の記事はこちら
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