TSMCが台湾台南市の南部科学工業園区(STSP)にて3nmプロセス対応ファブの建屋完成を祝う式典を11月末に開催したと複数の台湾メディアが伝えている。

同ファブでは、2022年より3nmプロセスを用いた商業生産が開始される予定で、2022年末までに月産5万5000枚、2023年には月産10万枚の生産計画を立てている。加えてTSMCは、2nmプロセス対応ファブを本社近くの新竹科学工業園区に建設することも決めており、すでに準備作業に入っている。

TSMCは、3nmトランジスタの構造について、従来のFinFETの縮小版を採用することを予定しており、GAA(ゲートオールアラウンド)構造の採用は2nm以降に先延ばしする見込みである。なお、ファウンドリとして先端プロセス分野で競合するSamsungは、3nmからGAAトランジスタ構造を採用するとしており、どちらが優位性を発揮するのか、今後の技術開発の動向が注目される。