ユーグレナは8月18日、リバネス、オーダーメードメディカルリサーチ(OMR)と共同開発を進めている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に関する抗体検査系において、被験者の血中に含まれる抗SARS-CoV-2抗体の濃度の推定を可能にするキメラ型抗SARS-CoV-2抗体(標準抗体)の作製に成功したことを発表した。

これまでの3者の新型コロナに関する抗体検査系では、被験者の血液中にSARS-CoV-2に対する抗体の有無を判定する定性的な検査はできまていたが、実際のどの程度の抗体の濃度であるのかといった定量的な検査はできていなかった。

血液中の抗体濃度を推定するためには、抗体検査の際に濃度既知の抗体を使った比較試験が必要であるため今回、3者は新型コロナのタンパク質に反応するモノクローナル抗体を作製することで、十分な感度をもった標準抗体を得ることに成功。同抗体を検査に用いることで、定性的な陽性/陰性の判定だけではなく、抗新型コロナ抗体の濃度を推定することが可能になるとしている。

なお、3者は今回、得られた標準抗体を用いて、すでに抗体検査を行なった血液サンプルの評価を実施。その結果、標準抗体の濃度を基準にして判定を行うことの妥当性を確認したとしている。