カネカは6月22日、同社と国立感染症研究所が共同で進めている「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する治療用ウイルス中和抗体の開発」が、日本医療研究開発機構(AMED)の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する治療薬開発」に採択されたことを明らかにし、これを踏まえ、開発を加速させると発表した。

世界中で現在、新型コロナウイルス感染症に対する医薬品の開発が進められており、同社も東京理科大学と共同で開発した体外免疫法を用いることで、新型コロナウイルスおよびその変異型に対する抗体医薬品の実現に向けた開発を行っており、製薬企業と共同で2021年度中に臨床試験の開始を目指すとしている。

また同社は、アビガン錠の原薬生産の実施や、ベルギーのカネカユーロジェンテックにてベルギー政府からの要請を受ける形でPCR検査試薬の製造供給の強化も進めてきたほか、ワクチンとして早期実用化が期待されるmRNAやプラスミドDNAの製造体制も構築するといった取り組みも進めており、今後も多面的なソリューションの提供を図っていくとしている。