メルク・アンド・カンパニー(MSD)は3月11日(米国時間)、婦人科領域(ウィメンズ・ヘルス)、長期ブランド製品群およびバイオシミラー事業の分社化にあたり、新会社の名称を「Organon & Co.」としたことを発表した。

MSDが2009年に買収したシェリング・プラウが2007年に買収した製薬会社Organon International(オルガノン)の名前を冠しており、同社は「Organonという名前は、強力なブランド・エクイティを有しており、女性の健康への貢献と革新において、医療関係者に広く認知されている」と説明しているほか、「新たに誕生するOrganonは、世界中の女性の未だ満たされていなヘルスケア・ニーズへの対応に注力し、これまで築き上げてきた同社の遺産をさらに前進させていく」と、目指すべき方向性を示している。

具体的には、主要な避妊および不妊ビジネスをはじめとして、現代の女性のヘルスケア・ニーズを支えるイノベーションに投資していくほか、皮膚科、疼痛、呼吸器、心臓血管領域のポートフォリオでの、治療に未だ大きなニーズのある世界の国と地域において、それらの価値を最大化しながら、オンコロジー、炎症性疾患といった重要なバイオシミラービジネスにも取り組んでいくとしている。

なお分社化の完了は2021年前半を予定しており、CEOに任命されたケビン・アリ氏は、「Organonが、医療関係者から高い評判を得ていることを認識し、女性の健康におけるグローバルリーダーを目指すとともに、持続的な成長のための強固な基盤を提供していく」とコメントしている。