ヤマハ発動機は2月12日、同社連結子会社であるヤマハモーターロボティクスホールディング(YMRH)の完全子会社化を目指し、株式の公開買付け(TOB)を実施する計画を明らかにした。

YMRHは半導体製造装置事業の強化などを目指し、2019年6月に連結子会社化した新川が商号変更(2019年7月1日付)したもので、ヤマハ発動機のロボティクス事業の主力製品である半導体を中心とする電子部品をプリント基板に実装するマウンターなどを手掛けてきた。

今回の完全子会社化は、YMRHが上場企業として独立した事業運営を行っている現状では、商品戦略、技術戦略および事業戦略の構築を含め、意思決定を行うために時間を要することなど、グループとして一体となったスピード感で事業展開が難しいという判断から行われるもの。また、半導体製造装置業界を取り巻く環境が、米中貿易戦争などをはじめとして、YMRHを連結子会社化した当時想定していた水準よりも悪化しており、その対応策として、迅速かつ柔軟な意思決定の実現や、事業シナジーの一層の創出などを図っていく必要性があることなども挙げている。

なお、買い付け価格は1株あたり750円で、買い付け代金は約136億円。買い付け期間は2020年2月13日~2020年4月10日までの40営業日を予定しているという。