エヌエスアイテクス、慶應義塾、産業技術総合研究所、セコム、日立製作所の5者は11月6日、RISC-V上にオープンなセキュリティ基盤を構築するための研究開発に取り組む「セキュアオープンアーキテクチャ・エッジ基盤技術研究組合(TRASIO:Technology Research Association of Secure IoT Edge application based on RISC-V Open architecture、トラジオ)」を設立したと発表した。

TRASIOは、半導体チップのセキュリティを検証可能とするため、RISC-Vオープンアーキテクチャを活用し、セキュリティのハードウェア・ソフトウェア基盤技術をホワイトボックス化する試験研究を実施すること、ならびにセキュリティ技術の協調領域として開発技術をオープン化し、AIエッジデバイスの実用化、普及を促進することを目的に設立されたもので、ターゲットとしては産業機器分野におけるRISC-Vベースのオープンなセキュリティ基盤の構築を目指すとしている。

2019年10月より、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受ける形で試験研究を進めているとのことで、すでに信頼実行環境(TEE:Trusted Execution Environment)を中核として、ハードウェア信頼起点(H/W Root of Trust)から社会実装までセキュリティ基盤構築に必要となる広範な技術レイヤーの垂直統合を狙った5者による研究体制が構築済みだという。

  • TRASIO

    4つの技術レイヤー(信頼の起点、信頼実行環境、産業即応性、社会実装)を垂直統合

なお、今後は多くの企業や研究機関を対象に、ユーザ会員を募り、開発したオープンなセキュリティ基盤を普及促進するための活動にも取り組む予定だとしている。